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第12回新市場建設協議会議事録

平成18年10月13日(木)13:27~14:19
築地市場第4会議室

開会

(飯田幹事)
委員の皆様方には大変お忙しい中お集まりいただき、大変ありがとうございます。これより第12回新市場建設協議会を開催させていただきます。開会に先立ちまして、新市場建設協議会会長及び委員の交代がございましたので、ご紹介を申し上げます。
協議会会長、中央卸売市場長の比留間英人でございます。
次に業界委員でございますが、東京魚市場買参共同組合理事長、二村貞雄委員でございます。
次に東京都委員でございます。中央卸売市場市場政策担当部長、大橋健治委員でございます。
中央卸売市場調整担当部長、越智利春委員でございます。
中央卸売市場新市場建設調整担当部長、後藤正委員でございます。
中央卸売市場参事新市場建設技術担当、河村茂委員でございます。
中央卸売市場築地市場場長、大朏秀次委員でございます。
福祉保健局市場衛生検査所長、鈴木達夫委員でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
続きまして、資料の確認をさせていただきます。お手元配付の資料、式次第に続きまして、資料1-1、豊洲新市場基本設計相当について、1ページでございます。資料1-2、2ページから7ページとなってございます。資料2、事業費算定項目について、1ページものでございます。資料3、PFI手法の導入について、1ページものでございます。最後のページになりますが、資料4、全体スケジュールについて、1ページものでございます。落丁等ございませんでしょうか。よろしいでしょうか。

会長あいさつ

(飯田幹事)
それでは、開会に当たりまして、比留間会長より一言ごあいさつ申し上げます。比留間会長、どうぞよろしくお願いします。

(比留間会長)
本日は大変お忙しい中、第12回新市場建設協議会にご出席いただきまして、ありがとうございます。また、豊洲の新市場建設に平素よりご理解、ご協力を賜っておりますことに心より感謝申し上げます。
豊洲の新市場の整備に当たりましては、平成16年度に基本計画、平成17年には実施計画をとりまとめたところでございます。昨年取りまとめられましたこの実施計画をもとに、豊洲新市場の基本設計相当に向け、これまで業界の皆様方とハード・ソフトの両面からさまざまな検討を行ってきたところでございます。施設規模や配置などの検討におきまして、流通の変化に対応できる機能的な市場を目指し、大口荷さばき場や十分な駐車スペースを確保することにいたしたところでございます。
また、食の安全・安心に配慮した市場とするために、施設内へ車両を乗り入れさせない、あるいは、ほこりや排ガス等の侵入を防止するとした品質管理の高度化を目指しまして閉鎖型施設にすることにしたところでございます。
さらに、環境に配慮した市場を目指しまして、太陽光発電パネルの設置による再生可能エネルギーの活用、あるいは温室効果ガス削減のための取り組みとして、アイドリング対策用の外部電源装置の設置や場内搬送車両の電動化などを盛り込むことといたしました。
本日は、こうした内容を盛り込みました豊洲新市場基本設計相当について、本協議会にご提案をいたしまして、ご協議をお願いしたいと存じます。その上で、豊洲新市場へのPFI手法の導入及び今後のスケジュールなどにつきまして、ご説明を申し上げます。
本日は、お時間の許す限りご意見をいただきたいと存じておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
簡単ではございますが、私の開会のあいさつとさせていただきます。

議題 豊洲新市場基本設計相当について

(飯田幹事)
それでは、議事進行を比留間会長にお願いいたします。会長よろしくお願いいたします。

(比留間会長)
本日の新市場建設協議会の議題は1件でございます。お手元配付の資料のとおり、「豊洲新市場基本設計相当について」、それ以外に2件の報告事項がございます。それぞれに説明させていただいた後、質疑を行いたいと存じますので、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
それでは、事務局より説明をさせていただきます。事務局お願いいたします。

(堀江幹事)
資料1-1に基づきましてご説明いたします。
業界との合意事項としておりまして、これまでの協議の中で確定した内容の主なものをまとめております。前半が都が整備する施設として整理してありますが、最初の卸売場、仲卸売場としまして、「配置・規模の確定」として、それぞれの面積を挙げております。それぞれ100平方メートル単位で数字はまとめてあります。また、これ以降の項目につきましても、同様に配置・規模等について記載してございます。
中ほどの設備につきましての記載ですが、「東京都と市場業者の整備区分」として確定内容を記載しておりますが、この内容につきましては、後ほどご説明します資料2の中にその考え方を記載してございます。
下半分が市場業者等が整備する施設としてまとめてありまして、それぞれの施設の整備、運営主体、それから配置・規模等を記載してございます。共同加工・パッケージのところの水産物部についてですが、ここには、整備、運営主体として水産物部卸売業者としまして、都と合築、3,200平方メートルと書いてありますが、この部分につきましては、仲卸業者さんの参画について今後の協議事項としております。
その他につきましては、説明は省かせていただきます。
1-1につきましては以上です。
続きまして、資料1-2に図面がついております。2ページから7ページまで6枚の図面になっておりますが、図面が細かいので、前方のスクリーンに写しまして、街区ごとに拡大した図面でご説明いたしたいと思います。
この図面は、3街区を総合的にあらわした1階の平面図となっております。街区ごとの拡大図面で詳細についてはご説明します。
これが7街区の水産卸の施設配置ですが、ここは水産卸売場棟となっておりまして、冷蔵庫がここに併設されております。内部のスロープで上に上がる設備、それからエレベーター・階段等を配置しております。搬出入のバースにつきましては、プラットホーム形式を主にしておりまして、一部ドックシェルター方式をとっております。道路の補助315号線を高架にした部分の下を連絡通路4本で上の仲卸売場棟と接続しております。地上部の出入口は、ここに1カ所、もう1カ所はここにあります。この位置に管理施設棟を配置しております。その下には通勤駐車場の立体駐車場を配置しております。
これは同じく7街区の2階の図面になっておりまして、2階には見学者用の通路、セリ室、卸の現場事務所を配置しております。その他は、下の売場の吹き抜けとなっております。この図面で外周沿いに色が塗ってある部分は、下のバース部分のひさしとなっておりまして、太陽光発電のパネル等もこのひさしの上に設置を今考えておりまして、その他、屋上部分の可能な部分にも配置していこうと考えております。管理施設棟の2階には、飲食店舗15店舗を配置しております。その他、設備機械室等があります。
これが7街区の3階の図面になっております。転配送センターが一番左にありまして、その右に大口の荷さばき場、そして加工パッケージ施設の配置となっております。なお、下の部分は加工パッケージ施設の増設可能な位置と表現しておりまして、先ほど申し上げました仲卸さんの参画も含め、この辺の活用方法は今後の協議ということになっております。それから、ここに待機駐車スペースを設けておりまして、そこへ315号線が高架になった部分からの出入口を1つ接続しております。それから、地上部の上り下りのためのスロープをここに設置しております。あとは屋上をあらわしておりまして、管理施設棟につきましては11階建てで考えております。
これは6街区の平面図で、水産の仲卸売場になっております。中心部分に店舗のゾーンがありまして、その周りに荷さばきスペースを配置しております。左、西側に冷蔵庫を併設しております。荷さばきスペースから上部へ上がるスロープを2カ所設けております。さらに、ここから下に下がるスロープで地下のターレ置き場に接続するという計画になっております。地上部の出入口は、ここに1カ所と、右に切れておりますが、この先に1カ所あります。この部分は、現在築地にあります加工施設の移転する予定地という設定になっております。それから、図面は少し切れておりますが、千客万来施設の下に通勤駐車場を配置しております。荷の海上輸送のための桟橋をこの位置に設置しております。
これが2階の平面図で、ここは小口の買出人用の駐車場となっておりまして、荷さばきスペースが上下に2カ所設置してありまして、下からのスロープで連絡しているという状況になっております。先ほどの7街区と同じように、グレーの部分は下のバース部分のひさしとなっております。図面の右端に関連の物販の店舗80店舗を配置しております。
これは6街区の屋上の図面になっておりまして、屋上の緑化広場ということで、開放された緑地というふうに計画しております。
続きまして、これは5街区の青果のエリアの平面図になっております。青果棟は、左が仲卸売り場、右が卸売場としまして、1棟の建物になっております。図面の上にT型で張り出している部分は小口の買出人の駐車スペースとしております。この2つのブロックの1階部分には千客万来施設の一部と通勤駐車場を配置しております。このブロックの1階には小口のピッキングを配置しております。図面のグレーであらわしている部分は、青果棟の1階につきましては、開場時点では施設内外の床の段差を設けない平床式という方法をとっておりますことに伴いまして、ターレ・フォーク等の移動可能エリアということで、施設内に加えて、このグレーのエリアを限定して走行可能エリアとしております。エリアを限定して使用するためには、ハード・ソフト含めたルールをつくって、それを確実に守っていくことを前提にしております。青果の買参組合事務所及び金融機関につきましては、にぎわいゾーンと言っています1階部分への配置を想定しております。
これは青果棟の2階の平面図になっておりまして、これには卸の事務所、大口ピッキング施設、加工パッケージ施設、エネルギー施設、青果の仲卸組合等の事務所というスペースになっておりまして、左側、西側部分には待機駐車スペースを配置しております。上のブロックの部分は千客万来施設の一部と通勤駐車場、一番右側は通勤駐車場と。図面右下にも立体の通勤駐車場を配置しております。
これは屋上部分の図面になっておりまして、一部、3階建てになる部分があります。それから、通勤駐車場の2層目という配置になっております。
これは少し細かくて見にくいですが、6街区と7街区の断面図になっております。6街区の断面図につきまして、1階・2階の有効高さの設定につきましては、今後さらに協議事項となっております。7街区につきましては、1階が卸売場、2階は見学者通路、セリ室、卸現場事務所、3階が大口荷さばき場という場所を断面として切っております。この部分は6街区との連絡通路をあらわしております。
これは5街区の断面図を2方向から切っておりまして、1階が卸売場、2階は大口ピッキング、加工パッケージといった部分をあらわしております。
これは通し図、イメージとして書いておりますが、有明側の上空から見たイメージで、これが7街区、6街区、5街区という配置になっております。
もう1枚、反対側のやや低いアングルから見た通し図ですが、これが6街区の冷蔵庫、これが6街区の施設で、ここは屋上緑化広場のイメージとなっておりまして、ここが桟橋、奥が7街区、ここが管理棟、管理施設、その向こうが5街区となっております。なお、屋上緑化の表現等は、まだイメージとして書いておりますので、その点はご了承いただきたいと思います。
図面等の説明については以上です。

(田中幹事)
引き続きまして、お手元の資料2についてご説明させていただきます。
資料2、「豊洲新市場基本設計相当について(事業費算定項目)」という表をごらんください。こちらの表は、先ほどご説明しました資料1の図面に基づきまして、東京都整備施設分の設計・建設、運営維持管理業務についての事業費を算出していくというものです。その際、算定項目、算定に当たっての考え方をまとめたものがこちらの資料でございます。項目別にご説明いたします。
まず表の左側をごらんいただきたいと思います。1番目は整備費についてでございます。整備費の一番上、施設におきましては、卸売場、仲卸売場等、記載の6項目につきまして、基本設計相当の配置規模に基づいて算定いたします。
設備等におきましては、機械設備、電気設備等、記載の5項目につきまして、表の右側の算定に当たっての考え方に基づきまして算定を行います。インフラ整備区分、設備整備区分、空調・低温化設備の整備区分、そして情報システムの各分野におきまして、東京都の整備する範囲を記載しております。
外構等の部分では、桟橋、ペデストリアンデッキ等、記載の8項目につきまして基本設計相当の配置規模に基づいて算定いたします。
次に、維持管理運営費についてでございます。建築物保守管理業務、建築設備保守管理業務等、記載の9項目におきまして、表右の算定に当たっての考え方に基づきまして算定いたします。東京都及び市場業者が維持管理する区分を記載してございます。
豊洲新市場基本設計相当の説明は以上でございます。

(比留間会長)
ありがとうございました。それでは、ただいま説明がありました資料1及び資料2について、ご質問やご意見がございましたら、どうぞご発言をお願いいたします。

(伊藤(裕)委員)
基本的な考え方、この図面を含めて、おおむねこれで了解いたします。ただ、まだ我々の間で、例えば業界相互間、あるいは街区にまたがった物流、その他ソフト面での検討がまだ極めて不十分でございまして、これら物流の一元化を含めて、入りから出まで、そういう総合的な問題をこれからまだまだ検討していかなければいけない。そういう中で、ハードについていろいろご意見、あるいはさらにこれを一部修正していただく、あるいは改善していただくということをお願いすることが出てくると思います。その点についてご了解いただきたいと。

(大野委員)
今の伊藤(裕)委員のお話でございますけれども、この基本設計相当で基本的な配置と規模は確定させていただくわけでございますけれども、今のお話のように、ソフト面の検討、特に水産の皆さんについては、卸・仲卸さん、買参の皆さん、買出の皆さん、こういった横の統一的なお話もまだまだまとまっていない部分もございますので、それを踏まえて、必要な協議は私どもも引き続きやっていきたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

(伊藤(宏)委員)
私も伊藤会長と同じで、この件については了承いたします。ただ、この件には直接関係ないんですけれども、非常に心配なのが環状2号線の件です。これが市場の現在地の営業中、仮設として整備される部分について、非常に説明が不十分ですし、憶測というか、風聞、耳に入るところによると、非常にそれがタイトな、1車線しかないふうにも聞いております。確定等はしていないようですけれども、ここら辺について、市場局として、建設局と市場機能を守る意味で、あれが新市場に対してどういう位置づけになっているのか、大動脈なはずですから、これをきちんとした、機能のできる施設にしていただきたい。これは、この問題とは関係なく、この席でお願いしておきたいと思います。

(後藤委員)
今の伊藤(宏)委員のお話につきましては、私どもも委員がおっしゃるとおりだと思っておりますので、今後、十分建設局と協議を進めて、支障のないように万全を期したいと思っております。

(大澤委員)
おおむね私ども青果部といたしましては、この案に反対するわけではございませんが、各論に入る前に少々お願いがございます。青果卸、仲卸、小売、この3団体が毎週2回ばかり協議をしております。その中で今度の件につきまして、ご質問と、きょう答えは結構でございますけれども、これから各論に入るときのことでもってお願いしたいと思っていますので、6項目に分けてメモしてありますので、これを申し上げたいと思います。よろしくお願いいたします。
まず青果棟についてですが、閉鎖型の施設であり、その壁面内側には荷さばきスペースがあることから、トイレなどの配置は場内物流が円滑かつ効率的にできるように、十分な検討をお願いいたします。
また、青果棟2階につきましては、配置されることとなっております大口ピッキング施設、加工パッケージ施設など、垂直搬送機、これも民間施設で計画しております立体定温倉庫などの位置と深くかかわりますので、1階の設備、位置とあわせて今後も十分な検討をお願いいたします。
2つ目に、空調・定温化設備についてでございます。閉鎖型施設での空調は不可欠との観点から、卸・仲卸売場や荷さばきスペースに関しまして、東京都整備とされることについては我々業界としまして大変ありがたく受けとめております。しかし、卸売市場流通におけるコールドチェーンの推進が叫ばれている中、管理可能温度のあり方とその設備能力について、今後も十分な協議をお願いしたいと思います。
3つ目としまして、千客万来施設でございます。千客万来施設の建設設備は市場本体と同時に完了し、新市場開場時に同時オープンしなければなりません。開場時に建設工事中では、施設の低層階部分に予定されております市場機能としての利用が阻害されるばかりでなく、場外物流など市場本来の機能に大きく影響を与えることは必至でございます。必ず開場時同時オープンをお願いいたしたいということでございます。
4つ目に屋上緑化についてでございます。環境面などから緑化の必要性は十分に理解いたすところですが、青果物においては農薬ポジティブリスト制度があり、緑化樹木、芝生などへの病害防除薬剤の飛散も懸念されます。安心・安全が前提の卸売市場である観点からすれば、十分な検討、ご配慮をお願いいたします。環境負荷、省資源を考えるならば、太陽光発電は有効な手段であり、兵庫県では緑地の代替として設置を条例で定めている例もあることから、今後も引き続きの検討をあわせてお願いいたしたいと思います。
駐車場についてでございますが、通勤駐車場について、使用されている車両の事業用、通勤専用の区分は、実際には難しい面もございますが、さらにその内容を引き続き精査するとともに、設備においては駐車場管理システムを持たれることと、駐車場に関する設備はすべて開設者において実施していただき、その運用を業界と協議の上、部分的に貸し出す方式の検討をぜひ今後継続協議の事項としてお願いいたしたいと思います。
最後になりますが、情報システムについてでございます。場内への入退場管理は必要と理解いたしますが、その方式については他市場の動向なども十分に考慮して、今後の継続審議をお願いいたします。また、車両誘導システムについても、閉鎖型施設における荷さばき、物流と大きくかかわり合うことで、積み込み場所への誘導システムは青果部における具体的荷さばきにおいては千差万別なパターンが想定され、それに対応するためにも、高床を断念して、開場時は平床構造を選択した経緯から、そのシステム内容導入については今後さらにご協議をお願いいたしたいと思います。
以上が、私ども青果部の団体としましてご質問とお願いを申し上げまして、終わります。

(大野委員)
お答えはいいということですが、コメントをさせていただきますと、先ほどもお答えしましたように、物流を中心としたソフト面については、今後いろいろ皆さんと協議を詰めていかなければいけないと思っておりますので、基本的にはそういった中でいろいろご相談させていただきたいと思っております。
千客万来につきましては、後でスケジュールでも申し上げますけれども、24年度の開場を目指して私ども進めていくということでございますので、よろしくお願いしたいと思います。
屋上緑化の問題については、これは条例上の問題もございますので、必要な面積は確保しなければいけないということでございまして、その維持管理の中で、安全、品質管理の面からどういう工夫ができるか、それについても協議を進めさせていただきたいと思っています。
駐車場につきましては、基本的に、通勤用駐車場は業界の皆さんで整備していただくということが基本計画からの原則でございますので、ぜひそれはそのとおり進めさせていただきたいと思いますが、ソフト的な駐車場管理システム、この中でどうあるべきか、この辺については引き続き協議をさせていただきたいと思っております。
今の6項目とは別でございますけれども、資料の2ページにございますターレ・フォークの走行可能エリアにつきましては、青果部の皆さんといろいろ議論の結果、こういった結論に至ったわけでございますけれども、これは確認でございますけれども、私ども、その可能エリアから出ない、物流をふくそう化させないという趣旨で、このルールをきちんと確立していただいて、守っていただくという前提でこういった形になってございますので、ぜひ豊洲新市場移転前にその辺のルールを確立して、市場の移転後はきちんとそれが守られるといった形をぜひとっていただきたいというふうに、これは確認として申し上げたいと思っております。

(大澤委員)
そのことにつきましては、青果部1階の部分というのは、開場時、平床構造ということを受けまして、私ども卸、仲卸、買参の業界3団体で青果棟周囲の積み込みエリアのあり方と、このエリアから場内待機駐車場に搬送、積み込み機器が出ることがないようにするために、具体的なルールづくりについて検討を始めております。なお、開場時までの早い時期に業界総意で運用ルールをつくり上げ、そのルールの周知徹底を図り、開場時には円滑に業務を行うことをお約束させていただきます。

(小俣委員)
要望というか、実は私どもの業界は小さい業界なんですけれども、いろいろ多岐にわたっているわけです。東京都のお考えで5つの部会に分けていろいろご検討を願って、大変ありがたく思っておるんですけれども、部会ごとに進行状況が、大変ばらつきがあると。大変順調に進んでいるところと、一例として挙げれば、前提そのものがはっきりしていないという点もあるんでしょうけれども、冷蔵庫なんかほとんど機能していないと。こういったところが、冷蔵庫については運営の主体が多岐にわたっていますので、こういった難しさもあると思うんですけれども、私どもの業界に属する単独の冷蔵庫もあるわけです。そういった人たちにとっては、どうなんだろうという、非常に疎外感を持っている向きもあるので、これについてもぜひ今後、こういう基本方向がお決まりになった段階で精力的に作業を進めていただきたいと、こんなふうにお願いしておきます。
それから、基本的には、こういう施設配置はされたんですけれども、1つ我が方でまだ決まっていないものがあるんです。白図というか、白抜きになっているものがあるんです。例としては、飲食なんかそうなんですけれども、物販の一部もそうなんですけれども、これについては、いろいろ物理的な制約もあることはわかるんですけれども、他業界の方といろいろな話し合いをすると、そんな遠くに、例えば一部飲食は3階屋上部分に予定されているやに聞いておるんですけれども、そんなところまで食べに行かれるかと。やはり我々は、市場業者、市場関係者に対するサービス機関なわけですから、その人たちの便宜のために機能しなくてはならないので、そういった人たちの立場を考えると、本当に今のシフトが、配置がいいのかどうか、我々だけの自分勝手ではなしに、いわゆるお客様の意向も、そういう声もございますので、冒頭申し上げたように、いろいろ制約があることは十分わかるんですけれども、今後の詰めの段階で、あくまで市場というのは市場全体がうまく機能して初めていい市場になるわけでしょうから、本当に関係者、利用者すべてにサービスが行き渡るような、そういうレイアウト等について、今一層のお考えをしていただければ大変ありがたいと思います。
差し当たってお願いすることは以上です。

(大野委員)
今、小俣委員の申された、特に関連の皆さんの検討状況は、委員が申されたように進んでいるところと進んでいないところがあるのは事実でございます。そういった中で、私どもは進んでいない部分については、お話のように今後、関係者の皆さんも含めて精力的に詰めていかなければいけないと考えております。それも、いつまでもということではなくて、いろいろな制約もございますので、早急にやっていきたいと思っております。
飲食の皆さんの問題については、この基本設計相当の中では一応仮置きという形で6街区の3階に一部予定させていただいておりますけれども、その辺について、飲食の皆さんについてはまだまだご同意を得られていないというか、疑問を持たれている部分もございますので、これにつきましては私どもも今後いろいろ協議を進めて、これも早急に結論を出していきたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

(二村委員)
本来、公共施設なんだから、東京都が金を出して、我々に貸して、利用させていただくという形が一番理想的なんですけれども、予算もないから合築だとかいろいろなことを言い出しておりますけれども、それが排他的になってしまうと困ると。おまえたちは金を出していないんだから、ここは利用してはだめだとか、外から我々が来たときに、ここはだめだとかというふうな形にならないように、公共施設ということを頭に置いていただいて、排他的にならないようにしてほしいと。
もう1つは、既得権が生じないような形にしてほしいなと。20年先になって、あのときはこうだったからしようがないやというふうなことで、負の遺産を負っていくような形にならないようにお願いしたいと。
もっとお金があれば、東京都がどんどんつくってくれればいいことだと思うんですけれども、あくまでも公共施設だということを頭に置いてやっていただきたい、そんなふうに思っていますので、よろしくお願いします。基本的には、この図面に対しては賛成でございます。

(比留間会長)
ほかにご発言ございますでしょうか。よろしゅうございますか。
それでは、さまざまご意見をいただきましたけれども、この豊洲新市場基本設計相当についてはご承認ということでよろしゅうございましょうか。〔「はい」の声あり〕

(比留間会長)
ありがとうございます。豊洲新市場基本設計相当について、ご承認をいただきました。
続きまして、PFI手法の導入及び今後のスケジュールについて、ご報告させていただきます。事務局お願いいたします。

(田中幹事)
それでは、お手元の資料3、PFI手法の導入についてをごらんいただきたいと思います。この資料は、先ほどご説明しました資料2の考え方に基づきまして、前提条件を置いた上で事業費を算出し、事業手法としてPFI手法を導入するかの判断までを記載したものでございます。
1番のPFI導入の前提条件です。まず事業範囲としましては、東京都整備施設の設計、建設及び運営維持管理業務でございます。事業方式はBTO(Build Transfer Operate)方式です。これはPFI事業者がみずから資金調達し、施設の設計・建設を行い、その所有権を都に移転した後、一定期間、管理運営する方式でございます。事業類型としてはサービス購入型でございます。これはPFI事業者が公共施設を維持管理し、都が公共サービス対価を支払うことにより、整備費用を回収していく事業類型でございます。事業期間といたしましては19年間でございます。設計・建設4年、そして運営維持管理に15年ということでございます。事業費は1,287億円でございます。
2番、検討結果をごらんください。(1)基本設計相当に基づき、都がみずから建設・運営した場合の概算事業費を算出し、PFI事業者により建設・運営した場合と比較したところ、削減効果が認められました。(2)事業費削減効果以外についても、一括発注や工事契約の一本化、運営維持管理業務の長期契約等により、PFI事業者の自主性や創意工夫によるサービス水準の一層の向上、トータルな施工管理などの効果が期待できます。(3)豊洲新市場の整備につきましては、PFI手法の導入手続を進めていくことといたします。今後、実施方針を公表し、具体的な事業範囲や業務内容、PFI事業者の選定方法、スケジュール等の手続を明らかにしてまいります。
PFI手法の導入ついての説明は以上でございます。

(比留間会長)
ありがとうございました。ただいま説明を申し上げました資料3、PFI手法の導入について、ご質問あるいはご意見がございましたら、どうぞ発言をお願いいたします。

(大澤委員)
整備手法としてPFI導入をする場合、SPCと開設者の間で取り決められる建築に関する条件と同一もしくは類似の条件内容で東京都の整備施設と合築など、民間整備で計画している建築についても一緒に実施可能となるように、特段のご配慮をいただきたいということでございます。

(田中幹事)
今のご要望につきましては、実際に今後手続を進めていく段階で十分配慮していきたいと考えております。

(伊藤(宏)委員)
この間もお尋ねして、まだ自分が消化不良なので、もう一度お尋ねしたいんですが、検討結果の(1)「都が自ら建設・運営した場合の概算事業費」、これは当然算出なさいますよね。その後、「PFI事業者により建設・運営した場合と比較」となっていますけれども、このシミュレーションはどういう手法でやられたんですか。PFI事業者が建設あるいは運営の値を出すに当たっての手法は。それをお教えいただけませんか。どうもここのところが理解できないんですが。

(田中幹事)
東京都がみずから建設した場合の事業費、それからPFI事業者により建設・運営した場合、ともに先ほどの資料2にあります考え方をもとにした想定の中身で計算しまして、その差し引きで削減効果があったということになってございます。

(伊藤(宏)委員)
そのPFI事業者によってやるという部分、PFI事業者をどなたか推定して中身を精査されたのか、それとも東京都さんがPFI事業者、民間がやったならばこうなるだろうといって試算された内容なのか、どうなんでしょうか。

(田中幹事)
そうですね、一定の、特定の事業者を想定しているわけではないです。こちらについては、一般的な条件のもとで、民間事業者が運営した場合には......。

(伊藤(宏)委員)
こうなるだろうと。

(田中幹事)
そうです。また、PFI事業者はみずから資金調達をしますので、その旨の金利負担ですとか、そういうものも加味して、その上で削減効果があったということで判断しました。

(比留間会長)
ほかにご発言ございますでしょうか。よろしゅうございますか。
それでは、続きまして資料4、全体スケジュールについて、事務局から説明をお願いいたします。

(田中幹事)
お手元の資料4、全体スケジュールをごらんください。この資料は新市場整備に係る開場までのスケジュールを示したものでございます。
まず表の一番上、市場施設の整備でございます。先ほどの資料3に基づきまして、整備手法としてPFIを導入することとしましたので、PFIの一連の手続を記載してございます。年内に実施方針、業務要求水準書案の策定、公表、そして年度内を目途に特定事業の選定、公表を行いまして、19年度にPFI事業者との契約締結を行うスケジュールでございます。
2番目をごらんください。千客万来施設の整備でございます。こちらの整備につきましては、まちづくり、あるいは商業施設開発に実績のある専門家の方にプロデュースしていただく手法を予定しております。プロデューサーに十分な作業時間を確保し、進出を予定する事業者が事業内容や採算を判断できる時期を待って公募することが望ましいことから、昨年の実施計画のまとめでお示しした公募時期を若干後ろ倒しにしております。年度内にプロデューサーの選定作業、19年度にプロデューサーを中心とした事業計画づくり、事業者選定の準備作業を行います。20年度に事業者公募に入り、21年度に事業者決定、以降、設計・建設工事に入りまして、市場施設開場と合わせて開業を予定しております。
3番目及び4番目には、都市計画及び環境影響評価手続のスケジュールを記載してございます。
全体スケジュールについての説明は以上でございます。

(比留間会長)
ありがとうございました。ただいまの全体スケジュールについて、ご質問あるいはご意見がありましたら、どうぞ発言をお願いいたします。
いかがでございましょうか。よろしゅうございますか。
それでは、ただいまご説明させていただきましたとおり、今後PFIを導入いたしまして、諸手続を進めてまいります。また、ご承認いただきました豊洲新市場基本設計相当に基づきまして、都市計画手続及び環境影響評価手続もあわせて進めてまいりたいと存じます。
これで本日用意した内容はすべて終了でございますが、閉会に当たりまして一言ごあいさつをさせていただきます。
本日は、大変熱心にご協議をいただきましてありがとうございました。本日ご承認いただきました豊洲新市場基本設計相当は、豊洲新市場建設の根幹にかかわる内容でございます。長年にわたりご協議をいただいてまいりました豊洲新市場の姿が集大成されたということになります。これもひとえに皆様方のご協力、ご理解のたまものと感謝申し上げる次第でございます。今後、豊洲新市場は平成24年度当初の開業を目指しまして、ただいまご説明申し上げましたPFIの手法を導入いたしまして整備を進めてまいります。
本日のこの協議会の中でいろいろご意見をいただきましたように、豊洲新市場建設に当たりましては、まだまだ詰めなければならない課題が多いことを認識してございます。同時に、流通形態や消費者の方々のニーズの変化など、新市場を取り巻く環境の変化も軽視してはならないと考えております。このような流通環境の変化にも十分配慮しながら、業界の皆様方と山積する課題を精力的に詰めていきたいと考えておりますので、今後とも皆様方のご理解とご協力のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。
それでは、本日はお忙しい中ありがとうございました。これで閉会とさせていただきます。

閉会

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