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第2回新市場建設協議会議事録

平成14年7月8日(月)10:33~11:37
築地市場第4会議室

(田中幹事)
ただいま委員13名中、全員ご出席をいただいておりますので、第2回目の新市場建設協議会を始めさせていただきます。なお、冒頭、委員の方の交代等がございますのでご紹介をいたします。
水産の東京魚市場買参協同組合の理事長であります、越渡委員でございます。

(越戸委員あいさつ)

それから、本日は代理ということで健康局の市場衛生検査所長の浅井委員の代わりに中村検査課長が代理でご出席いただいております。
なお、今回、東京都側から二人、臨時でご出席をさせていただいております。石川市場政策担当部長と、続きまして後藤市場政策課長でございます。

(碇山会長)
早速、進行させていただきます。
最初に新市場予定地の概要につきまして、次に基本構想協議の内容と方向性について、以上2点がございます。それぞれについて、事務局からまず説明させていただきます。
それでは最初に新市場予定地の概要につきまして小山委員から説明をお願いいたします。

(小山委員)
私の方から新市場建設予定地の概要について、説明をさせていただきます。資料1をご覧いただきながらお聞きをいただきたいと思います。最初にありますとおり、本案は地権者及び関係各局と現在協議中のものでございまして、完全にこれで決まったというものではありません。しかしながら関係者とはほぼこれで合意に達している段階にあるものでございまして、また、今後の基本構想協議を進めていくにあたりましては、このような資料がベースとなるものでございます。そういう関係から関係者の了解を得まして、この場でこれをご説明をさせていただくことといたしました。
まず、図の位置関係でございますが、図の上側が晴海側、下側が有明側でございます。本図は豊洲6丁目地区、いわゆる豊洲半島ともいわれておりますが、これを示しておりまして、全体で、護岸、緑地等を含めますと約109ha。図に書いてございますとおり、図の右側の方から1街区、2街区、3街区等々と7街区まで割り振ってございます。市場予定地は、この図の中の白抜きの部分でございまして、緑地等を含めまして約41ha、市場用地といたしまして、この施設配置、あるいは動線等の道路等を組み込みます、ネットの市場予定地といたしまして、5街区が12.3ha、6街区が12.5ha、7街区が12.7ha、合計37.5haでございます。幹線道路といたしまして、東側の方から晴海通り、環状2号線がそれぞれ縦に走ってございます。東西には補助315号線が走っております。なお、晴海通りの上側には高速晴海線が用意をされます。こういった関係から敷地が5,6,7街区と3つの区画に分かれることになりますが、これにつきましては環状2号線の下部、図の方で環状2号線の下の方に矢印で左右に示してございますが、環状2号線下部に市場専用通路を設置をいたします。また315号線につきましては、これを高架形式といたしまして、その下に通路を設けることによりまして各街路の一体的使用を確保してまいります。なお、出入口につきましては、環状2号線から左側に約170m入ったところに315号線からの出入口を2箇所、環状2号線から6,7街区にそれぞれ出入口を各1箇所、315号線から5街区に出入口を315号線沿いに2箇所、また、5街区には環状2号線から1箇所、それぞれ出入口を予定をしております。今後、道路関係、出入口等につきましては警察等、あるいは道路管理者等との協議等もございますので多少の変更は考えられるかというふうに思っております。新市場予定地の概要につきまして説明は以上でございます。

(伊藤委員)
幹線道路とのアクセスの件ですが、今、確定ではないとのお話がありましたけれども、ゾーニングの決まる前にアクセスの箇所を固定、確定するということはいかがなものでしょうか。

(田中幹事)
確かにそういうお考え方もあるのかもしれませんけれども、既に都市計画道路が決定をされておりまして、道路構造上との取り合わせ、あるいは道路関係法規との整合性ということもございますので、ゾーニングをやってみて自由に市場側で出入口を定めると言うほど自由度が高くないという部分があろうかと思っております。ゾーニングの話とメインのゲートの話とは別の問題として協議は可能だと考えております。

(伊藤委員)
ご認識はそうかもしれませんけれども、例えば、大型車が多く集まるゾーン、あるいは小口の消費者が集まるゾーン、それぞれ今回の市場の中には、先ほど会長がおっしゃったように今度の市場というのは非常に従来型ではいけないわけです。そうなるといろんな機能を取り込んだ市場づくりをするときに、動線というのはものすごい影響力があるものと私は思っておりました。ですからその取り付け口等についてはそういうゾーニングがきちっと決まってから考えた方が良くないかなというふうな気がするものですから、これに合わせたゾーニングをするということは、よっぽどこっちの方がかえって無理じゃないかなと思いますけれど。

(小山委員)
伊藤委員からそういうようなご意見、並びにご質問でございます。先ほど説明の時に申しましたとおり、これから警察協議、道路管理者等の協議を行ってまいります。その間、ゾーニング等についてもこの協議会並びに基本問題検討会等で議論をしていくわけでございます。それと警察協議とで行う出入口の位置、こういったようなものを相互に考え合わせまして妥当な出入口といったようなものを決めていくと言うことが肝要でないかなというふうに思っております。

(碇山会長)
次に、新市場づくりにおける地域環境への配慮、新市場づくりの検討項目、一括して説明をしていただきたいと思います。

(小山委員)
それでは資料2、並びに資料3につきまして一括してご説明をさせていただきたいと思います。
それでは最初に資料2の方から説明に入らせていただきます。基本構想協議の内容と方向性の最初にこの資料2の説明をさせていただきますが、資料2は市場づくりにおける地域環境への配慮ということでございまして、市場づくりにおける市場周辺への配慮、これを中心にまとめたものでございます。冒頭に記述してございますように、以下の内容は現時点での考え方です。ということでございます。以下の内容を現時点での考え方としてご提案して、ご協議を願うものでございますが、ただしこれは現在進めております豊洲全地権者との協議にも提案をしているものでございます。現在、全地権者との間でも協議を進めているものでございます。
それでは内容に入らせていただきます。第1頁でございますが、ここは総括的、全体的な内容について触れてございます。1、新市場づくりの基本的考え方は、流通の変化に対応する市場、環境に配慮した市場、千客万来の市場を柱に考えてまいります。2、基本計画は、業界をはじめ、関係機関などと協議検討を重ねて作成するとともに、地権者による街づくりの計画が進む豊洲地区へ新市場を移転する立場を充分に理解し、豊晴整備計画、再開発地区計画方針、ガイドラインに沿って、交通・環境面で従来の市場が持つ問題解決に努めることはもとより、市場による「賑わいの演出」などにより、特色ある豊洲地区の街づくりへの貢献を目指します。3、街づくりに配慮したゾーニングの考え方。①、景観ゾーン、市場の景観が豊洲埠頭イメージを左右することを考慮し、護岸及び宅地内緑地に続いて施設の緑地帯・建物の屋上緑地が一体的に見える景観を形成する。ここに宅地内緑地というふうにございますが、先ほどの図面をお開きいただきたいと思いますが、外周に青で印字してございます防潮護岸というふうにございます。その内側に緑地というふうにございますけれども、この内側の緑地部分、これを宅地内緑地というふうに申し上げております。この宅地内緑地の幅につきましては、場所に多少異なりますが、14mないしは30mの幅の緑地になる予定でございます。②、流通ゾーン、幹線道路及び隣地に面する外周部は、緑地帯や建物を配置する等、隣接地との間の緩衝帯を設置する。将来の食品衛生法改正等を考慮し、卸売場、仲卸売場、買荷保管・積込所等の基幹施設は、温度管理可能な構造とし、取引と物流を建物内で完結させ、場内物流車両の大幅削減等の車両対策及び環境対策を行い、周囲への影響の低減に努める。③、賑わいゾーン、再改定される「豊洲・晴海整備計画」の賑わい軸の考え方に沿った、他の街区と調和のとれた市街地景観を形成する。飲食、物販、オフィス等の商業・業務機能を集約配置し、市場と周辺の街区とが一体となった賑わいのある街づくりに貢献する。下部に景観ゾーン、流通ゾーン、賑わいゾーンあたる部分、5,6,7街区にそれぞれ書いたものでございます。ということで図示をしてございます。
具体的内容についてご説明させていただきます。
まず、施設計画における環境配慮、街づくりに配慮した施設計画でございます。最初に交通対策でございますが、入出車両対策として、専用出入口の設置、場内案内、出口誘導灯の場内交通情報システムの導入を図ってまいります。場内車両対策としては、十分な駐車場及び駐輪場を確保し、場外での駐車を発生させない。5,6,7街区間の移動は、一般道を利用しない市場専用通路を設けて処理をします。なお、卸・仲卸売場・荷積みバースを一体的に配置し、荷の受け入れ、積み込み、搬出などの物流は、施設内で完結させることを基本に検討を進め、小型運搬車両、いわゆるターレ等の場外走行を禁止する方向で検討を進めるものです。場内物流といたしまして、自動搬送設備、自動仕分設備の導入を図ってまいります。場内物流の効率化と場内搬送車両の大幅削減を目指します。シャトルバスの運行を行ってまいります。次に屋上緑化、晴海側からの景観設計などによる景観の配慮をいたします。次に外周の緑地帯等による緩衝帯の設置を行ってまいります。次に桟橋の設置でございますが、市場用の桟橋は6街区の埋立護岸から張り出す構造、先ほどの図面で6街区は白抜きの上の方の部分でございます。張り出す構造で約300mを想定しており、今後、港湾計画、官庁船バースなどとの調整を行ってまいります。桟橋からの搬入につきましては、景観を阻害しない方法を検討してまいります。
安全な歩行者の動線と言うことでございます。歩行者の安全確保のために市場各出入口には歩行者の安全を確保した対策を取ることとし、宅地内緑地の歩行者への開放を図ってまいります。ゆりかもめの豊洲[1]駅、ゆりかもめの豊洲[1]駅と申しますのは、有明側から環状2号線のゆりかもめと北上をいたしまして、315号線を右に曲がってまいりますが、そこに黄色くゆりかもめと書いた場所がございます。ここが、ゆりかもめの「1」駅になります。ここに5,6,7街区に通じるデッキを設置をしてまいります。ゆりかもめの豊洲[2]駅、その右側の方の駅でございますが、これにつきましてはその後の使用状況等を勘案したうえで整備をいたします。そのほか、防災システム、非常用へリポート、耐震性のある施設、見学者通路等について検討をしてまいります。
次に環境対策でございます。
廃棄物対策としまして、新市場においては、ゴミの分別排出を徹底します。可能な限り廃棄物の再資源化に取り組みます。市場からのゴミの搬出を大幅に削減してまいります。併せて臭気・防鳥対策を講じます。衛生対策ですが、将来の低温流通を前提とした低温卸売場や卸売場にショーケースの設置など、低温化対策のハード面に加え、市場関係者の衛生教育・マニュアルの整備などソフト面の対策に積極的に取り組んでまいります。騒音・排気ガス対策でございますが、騒音対策といたしまして、場内搬送車両の低騒音化を図ります。緑地帯の設置、場内速度規制等によって、騒音対策を行ってまいります。排気ガス対策でございますが、アイドリング・ストップ、これを待機駐車場に外部電源設備を設置すること等により行ってまいります。
一番最後の頁をお開きいただきたいと思います。小型運搬車両、いわゆるターレの低公害化を図ってまいります。これについては義務付けを考えております。その他、省資源、省エネルギーの観点から、海水・雨水等の利用を検討してまいります。
3番目に、賑わい施設の集約的配置と整備内容でございます。まちづくりに貢献できる市場ということで考えておりまして、市場のグローバル化により、国内及び世界各地から、買い物、取引、観光地等多様な来街者を迎え賑わいを創出する。それにより豊洲地区のまちづくりに貢献をしていくというふうに考えております。賑わい施設の集約配置でございますが、新鮮な食材を使った料理を提供する飲食店等々、これらを集約配置をいたしまして、都民にも積極的に開放した賑わいの空間を創出してまいります。今後の協議体制のことでございますが、豊洲地区開発協議会の側において、これらについて、引き続き検討をしていくということにしてございます。なお、駐車場の一般開放でございますが、市場休業日等については、賑わい施設に近い駐車場を有料で一般開放するということを検討してまいります。
引き続きまして、資料3の方の説明に入らさせていただきます。
1、新市場の基本コンセプトというふうにございます。左側枠内に東京の新たな食の拠点と書いてございまして、今後の新市場づくりにあたって求められる要素を集約列挙をいたしました。流通の変化に対応する市場といたしまして、首都圏3300万人の基幹市場、都民の台所、殖産業のインフラストラクチャー等々でございます。環境に配慮した市場といたしまして、入出車輌を削減し、排ガス・騒音を抑制する等々でございます。千客万来の市場といたしまして、消費者が多様な食材、食の創造に出会える場の提供等々でございます。これらをまとめて基本コンセプトというかたちにしましたのが右側の楕円でございます。消費と流通の変化への対応、都民と消費者に開かれた市場づくり、地域のまちづくりと環境への配慮、これらを基本コンセプトというふうに考えておりまして、この考え方を基本に様々な施策を検討していくというふうにしたいと考えております。続いて、ローマ数字2の新市場づくりのための検討項目でございます。まず、この表頭でございますが、検討事項、検討の方向性、検討項目(検討資料等)というふうに作ってございます。検討の方向性は、検討事項に対応した今後検討していくにあたっての基本的な考え方や、提案等を記載してございます。検討項目(検討資料等)は具体的な検討をしていくにあたって必要になる具体的な項目や資料等を列挙して書かれております。これらについては主として、基本問題検討会でご検討いただくものというふうに考えております。従いまして、この場での説明につきましては検討の方向性を中心にご説明をさせていただきたいと思っております。
それでは、1の市場の取扱規模、部門構成でございます。
取扱規模ということでございますが、市場内で荷捌きする実際の物流量といたしまして、卸売業者の取扱量を基本に、仲卸業者の直荷引きや他市場仕向の集散品等の荷扱い量を加えるというふうに考えております。検討項目につきましては、人口及び消費の動向等々でございます。部門構成のあり方でございます。市場づくりの基本となる部門構成については、加工・配送部門や賑わいを創出する部門など新たな要素を含め、多角的に検討してまいります。特に従来型の水産・青果・関連の業種別の部門構成で市場をつくるのか、あるいは、小口対応部門、量販対応部門、消費者対応部門などの機能別部門構成で市場をつくるのか、これは特に検討していく必要があるというふうに考えております。具体的な検討項目につきましては、仲卸業者、売買参加者、買出人の業種別・業態別ニーズに応じた市場機能・部門のあり方等々でございます。ゾーニングの考え方でございます。地域のまちづくりへの貢献と地域への環境への環境負荷を低減するため、以下の機能ゾーンを設定する。景観ゾーン。流通ゾーン。賑わいゾーン。それぞれのゾーンの考え方につきましては先ほど資料2でご説明したとおりでございます。5・6・7街区への各部門の配置は、各市場が持つべき部門構成のあり方を踏まえて具体的に検討をしてまいります。
2の動線・駐車場計画、物流・情報システムの構築についてでございます。まず、車輌・動線計画、駐車場の管理運用システムでございます。①、②につきましては、先ほど予定図のところで説明したとおりでございます。③、市場出入口にゲートを設けまして、入場車両のチェック、駐車場所への誘導・案内を行う方式を検討してまいります。駐車場の整備と管理運用。十分な駐車場を確保し、路上駐車を発生させない。荷積み、荷下ろしは、専用の搬入・搬出バースで行い、駐車場で行わない等々でございます。具体的な項目につきまして、車輌・動線計画につきましては、場内走行車両数の推計と主動線の位置、車線数等々。駐車場のあり方につきましては、駐車必要台数、駐車時間帯等について検討をしてまいります。また、登録制の導入についても検討をしてまいります。物流システムでございます。温度管理された卸・仲卸売場棟内で物流を完結させるシステムを検討します。物流のスピードアップとコストダウンを目標に、トータルな物流システムを検討してまいります。物流効率化のための自動化、機械化、場内搬送車両削減のあり方を検討してまいります。検討項目の方でございますが、衛生・品質管理の向上や、物流動線短縮のためのシステムを検討してまいります。物流のスピードアップとコスト削減、場内搬送車量の削減等の目標設定のあり方。物流システムの担い手、整備主体。混載貨物の荷捌き施設のあり方。自動搬送・仕分け設備等の導入が可能な分野。卸・仲卸売場の魚種別配置。これらについて具体的に検討をしてまいります。
桟橋の設置でございます。将来の輸送条件の変化やトラック輸送の抑制などに対応するため、6街区に桟橋を設置をしてまいります。桟橋の構造等につきましては、港湾計画等との調整を行います。2番目につきましては、先ほど資料2でご説明したとおりでございます。具体的には、桟橋の利用見込み、使用形態等々について検討をしてまいります。情報インフラ整備でございます。経済の活性化と東京の再生を目指して、都が進める「電子都市東京」にふさわしい市場を構築していくことといたしております。ネットワークの構築や、情報機器の増加に対応できるような、情報基盤を整備するというようにしたいと思っております。併せて、情報基盤の整備に向けて市場施設の使用制限の緩和等を検討してまいります。具体的には、市場関係業者及び業者間で発生すると思われる情報化のニーズや情報活用のメリット等の検討をしてまいります。
3番の安全・衛生・環境対策でございます。まず、食品の安全性の確保でございます。食品の安全性の確保につきましては、市場独自の基準を設けて、新市場ブランドの下に提供するなど、消費者の健康や食品の安全性を確保するための積極的な対応を検討してまいります。具体的なものといたしまして、トレサビリティ・システムの導入の方策とうについて検討をしてまいります。次に、衛生管理の確立でございます。物流のスピードアップやコスト削減等に留意しつつも、衛生管理の確立を優先する市場づくりを行ってまいります。ハードウェア対策でございますが、卸・仲卸売場、搬入・搬出バースは温度管理可能な構造としてまいります。また、排気ガスが発生しない物流、衛生基準に適合する構造の仕様、見学者専用通路の設置等、見学者の売場への入場規制について検討をしてまいります。具体的には、衛生的な食品の取扱基準等の検討、卸・仲卸売場のあり方、衛生対策の実施に要するコストの負担のあり方等々について検討をしてまいります。
環境に配慮した市場づくりでございます。これにつきましては、先ほど資料2でご説明をいたしました市場づくりにおける地域環境への配慮の考え方をここに表記をしてまいりたいというふうに思っております。排気ガス、騒音、振動等車両対策。廃棄物対策。その他、周辺住民の生活への影響や地域の景観に配慮した市場づくりを行っていくという考えかたでございます。具体的には、排ガス、騒音等の車両対策。廃棄物対策。場内での必要な夜間照明と同時に周辺に影響を及ぼさないような照明対策、消音対策等々について検討をしてまいります。
4番目の千客万来の市場づくりでございます。買出人、生産者・出荷者、流通業者で賑わう市場づくりでございますが、買出人、出荷者、流通業者等の賑わいを創出するための新しい仕組みを検討して、市場の活性化、再生を図ってまいります。具体的には、中小小売店・飲食店の開業や、魅力ある店づくりを支援するリテール・サポートの仕組み、常設の見本売場の充実や新商品、新製品情報の発信機能の強化等々、具体的に検討してまいります。次に、地域に貢献する千客万来ゾーンでございます。日本の優れた食生活、食文化の伝達や、食の発見・創造を担うための機能を充実し、都民・消費者で賑わう市場づくりを目指し、千客万来ゾーンを設置をいたしてまいります。千客万来ゾーンのコンセプト、内容等につきましては、市場業者と都民・消費者が交流できる千客万来ゾーンのあり方を具体的に、今後、検討してまいりたいと思います。合わせて、関連事業者のあり方についても検討をしてまいります。
5番目といたしまして、流通の変化に対応した卸、仲卸業者の機能と売場等施設の検討でございます。卸売業者・仲卸業者のあり方についてでございますが、卸売業者、仲卸業者が互いに連携して、中小小売・飲食店や大口需要者などの多様なニーズに応えていけるよう、卸・仲卸業者間の取引・物流・決済システムのあり方やリテール・サポートの充実等について検討してまいります。具体的には、卸・仲卸・売買参加者間の、オンライン取引・商物分離取引、代金決済制度のあり方。大口対応仲卸、小口対応仲卸のそれぞれの特徴に応じた活性化策、取引・物流システムのあり方。リテール・サポート機能の充実。中小小売店・飲食店の開業や魅力ある店づくりを支援する仕組み。仲卸業者の加工・調整・仕分け・配送機能等々について検討をしてまいります。卸・仲卸業者の経営規模、業者数でございますが、取引・物流の効率化、加工・仕分け・保管機能の充実や衛生基準への対応、市場業者の経営基盤強化等の観点から、あり方を検討してまいります。卸売業者、仲卸業者ごとに具体的にそれぞれ検討をしてまいりたいと思います。卸・仲卸売場施設のあり方でございますが、取扱品目や顧客の業態、取引形態の多様化に応じた、卸・仲卸売場のあり方を検討してまいります。具体的には、現物取引、見本取引、商物分離取引など取引形態に対応する卸売場のあり方。卸売場、仲卸売場と搬入・搬出バース等の効率的な配置と利用のあり方。取扱品目や業態に応じた仲卸店舗の施設・設備のあり方等々でございます。
6番目、整備手法、市場施設の利用及び使用料のあり方でございます。整備手法の多様化についてでございます。民活型土地利用システムの活用。これは、現在、大田市場で進められているような市場業者が開設者から土地を借り受け、自らの手で自らが使いやすい市場施設の整備を図っていくというものでございます。これを活用していく。そのほか、民活手法の導入。特に千客万来ゾーンなど複合的な施設等が設置される予定の場所につきましては、民活型土地利用システム、これに加えてPFI方式、定期借地権方式など様々な民活手法の導入を進めたいというふうに考えております。具体的には、民活型土地利用システムの例としましては、冷蔵庫・保管施設群、加工・配送センター群、通勤車両用立体駐車場等が考えられます。整備・運営主体についても検討してまいります。また、都と業界の整備区分のあり方についても検討してまいりたいというふうに考えております。次に施設利用形態の多様化と使用料のあり方でございます。施設の有効利用についてでございますが、時間帯によっては利用者や利用目的を変えることで有効利用できる施設がございます。これらについては、時間帯別仕様の考え方を検討していきたい。また、休市日等につきましては、市場施設を有料で一般に開放していくということも、地域の貢献として考えていきたいというふうに思っております。これらに加えまして、使用料体系の見直しを考えていきたいというふうに思っております。具体的には、時間帯別使用や一般開放施設の使用条件。駐車場使用料、通過物使用料、市場入場料などの使用料体系のあり方と整合性について検討をしてまいります。以上、6項目、全17事項についてご説明をさせていただきました。

(伊藤委員)
この検討項目については、検討会でまず検討するんですか。

(小山委員)
検討の方向性等につきましては協議会の方で協議をいたしまして、検討項目等の具体的項目につきましては、基本問題検討会の方で検討をしていただくというような手順で考えてございます。

(伊藤委員)
そうすると、私の方の業界には検討会の委員が2人おります。それと私とが、よく中身の整合性を図って、出席しなければならないということですね。

(小山委員)
協議会の委員と基本問題検討会の委員につきましては、十分な情報交換、意見交換のもとにそれぞれご出席をいただくというふうにお願いしたいできたらありがたいというふうに思います。

(関本委員)
検討会の方でどんどん先に進んでしまうということはないのでしょうね。そういう問題についてお伺いしておきたいと思います。

(小山委員)
具体的な問題については、基本問題検討会の方で検討していくというふうに先ほどお答え申し上げましたけれども、随時、節目節目にはこの協議会の方にご報告をさせていただきまして、ご意見を賜り、検討会の方の検討の方向が違うというようなことがありましたら、修正等を加えながら、更に具体的にまた基本問題検討会で検討をしていく、このように考えております。常に協議会と基本問題検討会とはフィードバックしながら全体を進めていくという必要があろうかというふうに考えております。

(関本委員)
水産、青果というものもありますし、その辺のゾーニングについても大きな問題になってきますので、そういうものは協議会できちっと取り上げなければならないと、こう思って、具体的に例を挙げましてお話をしたわけです。

(碇山会長)
取りまとめるのはこの会です。具体的に検討を頻繁にこの会でやるわけにいきませんので、そういった検討をするのは基本問題検討会ということです。それから、委員と基本問題のメンバーとの意見交換をよろしくお願いします。

(持丸委員)
物流システムのところに、1番から6番までの検討項目がございますが、私が感じたことして、こういう項目があるのではないかと思うので申し上げたいのですが、段ボールを減らす為にコンテナ流通になってくると、どこの産業に行っても保管するバックヤードという大きなものがありますので、そういうことも検討の材料になるのではないのかなというのが1点、もう1点は、パレットの処理がだいぶ困ってますから、これからどういうパレットになるか分かりませんけれども、そういうことも検討されといたほうがいいのではないかなと思いますので、一応ご提案を申し上げます。
それからもう1点、その次の頁で情報インフラの整備というところなんですが、情報の発信というのは終わった情報の発信と来るべき情報の発信の二とおりがあるわけなんです。ここで見させていただくと、終わった方をどうするかというような感じの方が強いので、これからは情報を利用して、例えば商取引をしたり、いろいろな問題があるわけですから、それを誰がどのようにするのかという議論をしといていただきませんと、費用の問題も出てまいりますので、できれば開設者として相当の関与をしていただきたいという感じは持ってますから。
それからその次の頁なんですが、トレサビリティの問題がここに出ていますが、これはまだ結論が出ていない大変な問題だろうと思うんです。これはどのように処理するのかという一地方取引市場所では処理できない問題ですから、逆に言えば、開設者としてこういうものをやってくれというようなことを、国なり法律なりに言っていくようなところまでやっていただくと、正直言って、今の状態ではとても関わっていられないのではないのではないかという感じがしますので、是非ひとつご議論の程をお願いします。

(田中幹事)
先ほどの2の物流システムの方ですが、コンテナに変わっていくのかなということは当然検討項目の中で、前提の話として議論をさせていただこうと思っております。ただ、パレットの問題は、開設者としても非常に大きな問題意識を持っておりまして、実はここの場所ではなくてその後ろの3の環境に配慮した市場づくりの②の廃棄物対策の中で、パレット、発泡容器、段ボール等の物流素材の管理のあり方と、もう一つは、再資源化と言って、右の方に少し出ておりますが、場合によっては、静脈産業という発想で取り組んでいくことも考えております。それから情報インフラのことにつきましても、右の検討項目の中でそれぞれの各市場業者の皆さんごとにご自分達が情報を使ってどんな、要するに商売としていろいろなことを使っていくのか、あるいはどんな情報が商売上必要になるのか、あるいはどこまで自分たちがお互いに発信をできるのか、このへんをどう勉強できるのかを、まず議論をしましょうと、書かせていただいているのは持丸委員がおっしゃったことで十分踏まえて私ども考えさせていただいているというふうに思っておりますので、それから、なお、全般についてでございますが、この中では、何々の是非について検討するとか、何々の可否について検討していく、あるいはあり方について検討していくということで諸々書いておりますので、全てをやると言うことを決定をしたうえでやりましょうといっているわけではございません。できることできないこと、やるべきかやらざるべきかということも含めて検討すべきである、新市場を作る以上はこれはみんなで検討をしなければならないという位置付けであるということです。

(碇山会長)
今日は、各業界の代表者がお集まりですので特にお願いしたいのですけれども、モーダルシフトをやるべきだと言うことは誰だって思うし、当然に物流の効率化、グローバルな環境問題、両方から見ますと特にうちの築地はディーセル車が横付けしていますから、港湾輸送へのシフトは当然なんですが、具体的にどういうふうにやっていくかと言うことは、各社長さん方、本当にお考えいただきたいのです。今日、ここだけで結論をいただくと言うことではなくて、今後、まだ先の話ですけれども、モーダルシフトへ向けてどういうような環境づくりをしていくかということを、それぞれ会社の中、業界団体の中で下命していただいて、お願いしたいと思います。

(関本委員)
距離のガイドラインぐらいいれといてください。こんな図面作ったって何がなんだか分からない。

(田中幹事)
実は、これと同じスケールの築地市場の寸法と合わせてご提示をしようと思っております。それをご覧いただければ、豊洲のボリュームがよくご理解をいただけると思っておりますので、後日、皆様方にはお届けしたいと思っております。11日に基本問題検討会の招集を予定しておりますので、その席ではそういうものをご用意をさせていただきたいというふうに考えております。この資料だけでは少し具体的なイメージが築地の皆さんには分かりづらいかもしれません。それはすぐご用意させていただきます。

(関本委員)
例えば6街区の長さは624mとありますが、624mというのは今のここで言うとどのくらいですか。

(田中幹事)
現在の築地で言いますと、晴海通りから築地川本線まで、これ全部が653mです。晴海通りの4丁目の交差点から、一番市場の端っこ側の仮設搬入路まで入れまして、おおよそ650mです。従いまして、6・7街区というのは、足して25.2ha、ここに晴海通りから隅田川まで、要するに新大橋通りから隅田川と、晴海通りから浜離宮の仮設搬入道路までの部分がすっぽり入る、要するに築地市場本体に、場外市場部分を足したものがこの6・7街区にすっぽり入るというスケールです。

(関本委員)
これは委員会で出ることですけれども、3つの連携をうまくできるようにお願いします。

(碇山会長)
広大な埋立地の真ん中に作るわけではなくて既存のまちづくりが進んでいる中に入り込むということですから、そういった意味で環状2号線がここに入りますし、晴海通りの延伸が入りますし、315号線が入ります。ということですから、行ったり来たりするということはやってはいけない。それらをうまく使って活用していかなければならない。工夫しなければならない。あと、何もないところへ市場機能がいってもしょうがありませんから、そこは十分に検討はいたします。

(小俣委員)
大変膨大なというか、詳しい資料を提出していただいたわけですが、今日、ここで説明を受けて、これについて意見を述べろとこういわれても、正直言って応えようがない方が大部分ではないかと、それぞれ多様な業界を抱えていて、これから一番大事なことを検討していこうとしているわけですから。人間、一言いったら取り返しのつかないことになる危険性もあるわけですから、そのためにはある程度、こういう資料を一定の時間に余裕を持って出していただいたらどうだろうか。そうすればそれなりにそれぞれの部内で検討して、ある程度の意見を調整したうえで、こういう会議に臨んで、また改めてその意見を申し上げることができると。今日の朝、中身を少し見ただけで今日の会議に臨んだわけですが、これでは正直言って意見をあるかといわれても、答える方が中身によっては無責任になると思いますので、これから、事前に資料をできれば一日も早く出していただけないでしょうか。それによってより中身を深めた検討ができるかと思います。

(小山委員)
小俣委員から、ご叱責といいましょうかそういうようなご発言をいただきまして大変恐縮をしております。今回の件につきましては土曜日に配らさせていただいたというようなことで資料を十分に見ないまま、この席にご出席をせざるを得ない委員の方々のいらっしゃるもというようなことで、私どもの主旨が委員の方々に十分浸透をしなかった面があろうかというふうに存じます。その点は深くお詫びを申し上げたいというふうに思います。今後はその辺につきましては小俣委員のご意見等は前向きに私ども取り組みさせていただきたいというふうに存じます。なお、ここにご提示させていただきました、それぞれの資料の中に述べております事柄につきましては、この場で全て決定をして、このとおり全部行くんだというものではございません。これは一つの提案として、ご提示をさせていただいたと、そして、このあと、これを基にしながら基本問題検討会の方で具体的に検討していく、その過程の中でご報告もし、先ほど申し上げましたとおり協議会の委員の皆様方のご意見をいただき、修正するものは修正をするというようなことを通しながら積み上げていくというふうに考えております。会長の方から先ほど申し上げましたとおり、決定するのはこの場でございます。基本問題検討会ではございませんので、最終的にはこちらの方に、この会の方に案をまた提示をさせていただいて、この協議会としての取りまとめはこうしようというふうにしていただくということでございます。今後、皆様方のご意見を伺う機会も多々あろうかと思いますのでよろしくどうぞお願い申し上げます。

(碇山会長)
それでは以上の議題につきましては基本問題検討会の方で検討をして、またの機会にご提示をさせていただくというふうにさせていただきたいと思います。
最後になりますけれども、新市場というのは、築地から豊洲へ移すという単に場所のシフト論であってはならないというふうに私は強く認識をしているところでございます。付加価値のついた骨太の市場と、21世紀あるいは22世紀にも十分通用するような市場というようなことを考えて行かなければならないと、そういう意味では当然に市場の流通の変化に対応する市場、あるいは環境に配慮した市場、千客万来の市場というものを目指していかなければならないというふうに思っております。そういう意味ではハードだけではなくてソフトの両方に渡りまして市場改革というものを進めていく、これが具体化された市場というのが豊洲新市場というふうに思います。そういう意味で、豊洲の新市場は市場改革が結実された市場というふうに常々私は思っております。そういう意味で各委員におかれましては、今後、基本構想、基本計画というスケジュール設定に入ってまいりますけれども、格段のご協力をお願いしたいと思います。本日は大変お忙しいところ、ありがとうございました。

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