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第7回新市場建設協議会議事録

平成15年7月8日(火)11:00~11:30
築地浜離宮ビル第1会議室

(幹事)
ただいまより第7回新市場建設協議会を開催したいと思います。開催に当たりまして、森澤会長より一言ごあいさつがございます。

(あいさつ)

(会長)
今日はこれからのスケジュール等も含め、協議の進め方が議題でございます。事務局の方から説明を行います。

(都側委員)
まず、お手元の資料1をごらんください。基本計画の検討・協議をどのように進めるのかの仕組みでございます。左の部分が基本構想を策定しましたときの仕組みでございます。本協議会の下に下部組織として基本問題検討会を設置いたしまして、その下にさらに具体的な事項ですとか専門的な事項を検討する組織として4つの専門部会を組織いたしました。
基本計画につきましては、遅くとも平成15年度中には業界とのとりまとめを行うと考えておりますので、本協議会の委員の方々には懇談会の場を設けさせていただきまして、その中でご議論をしたいと考えてございます。具体的には右側の枠でございますけれども、基本計画に関することをより詳しく検討し、検討結果をその会の意見として協議会に具申する機関としまして、新市場基本計画懇談会というものを設置いたしたいと思っております。懇談会は、協議会委員を基本といたしまして、そのほかに各業界団体からそれぞれ2名の委員を選出していただき、各団体合わせて3名、業界全体では24名の委員で検討を行いたいと思っております。
また、協議会だけでは検討できない事項、例えば場内物流の効率化ですとか、あるいは冷蔵庫のあり方といったようなことにつきましては、前回と同様に別途専門部会を設けて、専門部会の中で検討してもらいたいと考えております。
続きまして資料2をごらんください。基本計画検討スケジュール(予定)となっております。どういう内容を検討すべきかについて、横が期間でございまして、それぞれの協議内容が入ってございます。基本的には、取扱いの規模ですとか、原単位のところから議論を始めさせていただきたいと思っております。取扱いの規模につきましては、基本構想の中で現在の取扱量をやや上回る水準で設定するということになっておりますけれども、それについて詰めてまいりたいと思っております。また原単位でございますけれども、これは面積当たりの取扱高でございます。例えば農水省の、国の方の基準でございますと、水産の卸売場につきましては1平米当たり100キログラムというような原単位がございます。これについて、この単位で行くのか、あるいはそうではなくて、現在の築地の状況を踏まえて、さらに別途の基準をつくるのかについての検討をしたいと思っております。
あわせて、配置計画でございます。流通ゾーンが4案提示してございます。ご承知のように、取扱品目別のA案ですとか、あるいは買い出し人のワンストップ機能を重視した、水産、青果仲卸さんの方を重視したようなB案ですとか、あるいは搬送・保管機能を別途設けて、そこで一括して搬送・保管等を行うというようなC案がございました。さらに、今、いいましたワンストップ機能ですとか、搬送・保管機能を設置したような案も考えておりました。その4案につきまして、流通ゾーンを提起してございますので、それについて、おのおののコンセプトと機能、効率性等を検討したいと思っております。ただ、この検討に当たりましては、ご承知のように、場内の物流をどのように考えるのだというような場内物流の動線計画ですとか、そういったものと極めてリンクしておりますので、あわせて場内物流計画も検討していって、お互いの関連の中で決めたいと思っております。できれば4案を早いうちに、例えば2案ぐらいに絞り込んで、さらに物流のあり方につきまして詳細検討を加えて1案に絞り込むというような作業をしたいと思っております。
その下の場内物流計画につきましては、そういったゾーン配置ができましたら、より詳細な場内の、幹線道路から入ってきた荷の流れ、場内の動線につきまして、卸・仲卸、買出人の流れについて決めていきたいと思っております。あわせて、水産・青果等における物流と搬送システムについて、どれぐらいに計画ができるのかについて検討していきたいと思っております。
そういった骨格になるようなことを検討していただきまして、個別システム計画に移りたいと思っております。桟橋の利用でございますとか、これにつきましては、300メーター規模で計画をしておりますが、果たして荷が集まるのかどうか、なおかつ荷を受け入れた後、緑地などもございますので、うまく卸売場の方に持ち込めるのかどうかというようなシステムについても検討したいと思っております。
それから、場内物流計画を踏まえまして、排気ガスの防止のための、例えば保冷車のための電源設備ですとか、あるいは騒音対策についての環境システム、これはごみも入っていますけれども、そういうものを検討したい。それから省資源、省エネのための総合的なエネルギーシステムについても検討していきたいと思っております。また、東京都と業界との情報システムに関して、役割分担を踏まえました情報システムをどうするのかということについても早急に詰めたいと思っております。それから、衛生システム、卸、仲卸売場の衛生システムについてどうするのかを検討してまいりたいと思っております。
また、基本構想の中でも議論がございましたように、冷蔵庫ですとか加工場ですとか、付加価値の部分については民活手法を導入してまいりたいと思っておりますので、それについての協議、検討についても、なるべく早いうちに詰めたいと思っております。それと同様に、千客万来、買出人と都民のための賑わいの施設ということで、あわせて検討していきたいと思っております。そういったものを全体として事業費、施設規模ですとかを、2月ぐらいまでに大枠で決めたい。なおかつ全体を踏まえて、工事部分での投資ですとか、市場の事業ですとか、あるいは千客万来施設ですとか、そういったものの経済効果の予測などもやってみたいと思っております。それで、まとめを大体3月ぐらいを目途に行いたいと思っております。
基本計画についての協議に関しましては、2カ月に1回程度、節目ごとに協議会を開催したいと思っております。またより具体的に協議してもらうための懇談会については月2回程度、開催したいと思っております。なお、専門部会については必要になったときに、その都度、開催したいと考えてございます。
最後に、新市場建設に対して、どのようなことを中心に業界と協議していくべきかということを、開設者としての思いという点で3点ほど、お話しさせていただきたいと思っております。
1つ目は、わかりやすい目標の設定と、そのための具体的な手法を提示することが大切だと思っております。例えば場内物流のコストをどのぐらい低減できるのかとか、あるいは時間短縮という問題も含めて、わかりやすく目標を設定して、そのためにこのような施設設備が必要になるというような進め方、都民にとってわかりやすい市場づくりを行いたいと思っております。
2つ目は、先日、全中協からアドバンス7が発表され、現在、全中協を中心に取引制度の見直し等について国の方に働きかけを行っておりますけれども、そういった取引制度の見直しですとか、各種届出の簡素化、あるいは消費者からの視点、そういったような市場改革を見据えた新市場づくりの検討が必要だと思っております。
3つ目は、効率性や将来性、あるいはコスト、経済効果を踏まえまして、都民から見て、市場建設の意義が明確になるようにしたいと思っております。
私からは以上でございます。

(会長)
それでは、ただいまの説明につきまして何かご意見、ご質問がございましたら、どうぞ発言をお願いいたします。

(業界委員)
都民にとってわかりやすい市場づくりというようなお話がありましたが、どの程度わかりやすいのかということについて、詳しく説明してください。

(都側委員)
基本構想を策定する前段としての新市場基本コンセプト懇談会において、市場業者を対象とした場内物流についてのアンケートを行いました。例えば仲卸ですと、卸から荷を引き取って、それを買出人に売却すると、コストがどのぐらいかかり、また、どのくらいの時間がかかるのかというようなアンケートです。それによって、例えば、今は物流コストが10万円かかっている、もしくは搬送時間が3時間かかっているということが分かりました。
基本構想では、このアンケート結果を踏まえて、物流コストを下げたい、搬出時間を短くしたいということを話し合ったわけです。そのために、自動搬送機を導入できないかという結論になったわけです。
基本計画では、これを具体的にどうするかということについて、例えば、物流コストを下げるのであれば幾らに下げる。搬出時間を短くするのであれば何時間短くするというふうに話をしたい。そういうようなことでございます。

(業界委員)
基本計画の策定期間が1年間で大丈夫かなという気がしています。基本構想の策定のときを考えてみても、無理なのではないかという気がするのですが、これは、何としてでも1年間で策定するということではありませんね。

(都側委員)
基本計画については、3月に大枠について策定することを目標にしておりますが、スケジュールが大変厳しいことは承知しております。しかし、基本構想にあります、調査すべき事項や検討すべき事項については、ある程度、専門的な方を交えて、既に基本構想を策定する段階で検討していますので、基本計画では、あらかじめ事務局から業界に提案を行いまして、1カ月、もしくは2カ月後に皆様から回答をいただく。それを踏まえて協議行うといったようなやり方を行いたいと思っております。
ただ、基本計画については6月頃を目途に決定を行いたいと思っておりますので、そのためには、3月頃に大枠の部分については決めておきたいとは思っております。

(業界委員)
資料については、当日渡されると団体内で検討ができませんし、団体に持ち帰ってから検討して、さらに次回ということになると時間がかかりますので、そのあたりについてはよろしくお願いしたいと思います。

(会長)
その件についきましては、できるだけ、事前にお伝えして、協議促進が図れるようにしたいと思います。

(業界委員)
私のところは、新市場建設について検討する組織がいろいろありますので、まずそこで議論を行い、その結果を私が皆さんにお伝えする、もしくは皆さんと協議するというような方法にしたいと思います。

(業界委員)
先ほど、4つのゾーニング案を2つに絞り、それから詳細について検討し、決定するというお話がありましたが、業界同士が話し合って一つの案に絞れることができればいいとは思いますが、それぞれの立場が違う以上、なかなか一つに絞るというのは難しいのかなと思っています。そのときは、調整役である東京都が決めていただきたいと思います。

(業界委員)
さきほど、新市場ではPFIといった外部の力を導入するというお話がありました。確かにPFIというのはこれからの手法としては避けて通れないやり方だとは思いますが、市場業者が資金面などの理由から施設を作ることができないからといって簡単に外部の力を導入するというのでは、正直言って、市場を今まで支えてきた業界にとっては耐えられないような思いがします。ですからそれについては、単に切り捨て的な考えではなしに、これだけ努力すればこういうやり方もあるいうようなことを示していただくと、業界としても将来に希望がもて、やる気が出てくるのではないかと思いましたので、よろしくお願いしたいと思います。

(都側委員)
現在、各業界からいろいろな意見書や要望書をちょうだいしております。それについては、きちんと中身について事務局内で検討し、新市場の検討の方向性について参考にさせていただいておりますので、また何かご提案等がありましたら、どんどんもってきていただきたいと思っています。

(業界委員)
お聞きしたいことが2点あります。1つは環状2号線、月島から築地市場を抜けてマッカーサー道路に至る経路、全くいまだに我々にみせていただいていない。これからいろいろ考える中で、移転の時期ということを含めれば、この環2の工事の手法なり、どこへつながるかぐらいは我々も知っておきたいと思っておりますので、後ほどで結構ですが、お示しをいただきたい。
もう1点は、今度の工事は築地市場が移転直前まで営業しているわけですから、工事費の捻出の問題を東京都としてどうお考えになっているのか。例えば石原知事がおっしゃるように、不動産の債券化という道をお考えであるならば、当然、跡地計画がなければ債券化はできないわけです。神田市場の跡地については、全く使われない部分が15年間もあったという経験がありますので、新市場と築地市場については、基本計画と同時に跡地計画が動いてしかるべきだと、私は考えています。工事費が潤沢に出るのであれば、不動産の債券化というのも1つの方法ではあろうと考えています。いずれにしても、それには跡地計画が少なくとも策定されていなければ動きがとれない話だと思いますし、場外市場と我々とのことを考えれば早急に教えていただきたいと思います。

(都側委員)
環2については、進捗状況などについて適宜ご報告したいと思っております。
また財源についてですが、普通、市場を建設する場合には、企業債を発行したり、あるいは国庫補助金を充てたり、あるいは市場独自にある資金を財源するのが普通でございますが、新市場ではこれら以外に、築地市場の跡地を売却しないと、建設費には足りないと思っております。先ほど、土地の証券化というお話が出ましたけれども、どのような形ならば跡地利用の具体的な計画と関連して、なおかつ市場にとっても、財源を確保できるのかといったことについても、慎重に検討していきたいと思っています。

(会長)
これから、いよいよ具体的、個別的な話になってきます。もちろん新市場づくりは将来の流通環境に適応した市場を目指すというのはもちろんでございますが、あわせて、その市場で事業を展開するそれぞれの業界の発展につながるものにもしたいと考えておりますので、そういう観点からも十分意見を聞きながら検討していきたいと思っております。

それでは、本日はこれで終了させていただきます。どうもありがとうございました。

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