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第5期第3回消費者事業委員会における意見・質問等

第5期第3回東京都中央卸売市場消費者事業委員会議事要録

開催

平成26年3月28日(金)10時~12時

場所

東京都庁第一本庁舎北塔36階36A会議室

出席者

消費者代表委員
7名
業界代表委員
6名
福島県
2名
東京都
2名
事務局
1名
オブザーバー
2名

消費者代表委員との意見交換

被災産地支援研修会に参加した消費者委員のご感想

※平成25年11月、福島県を訪問し、放射性物質の検査状況等を視察しました。
被災産地支援研修会の様子はこちら

(消費者委員)
一袋ずつお米の検査を丁寧にされている様子を見て、本当に安全だということを改めて認識した。機械にひとつずつ袋を載せて、毎回毎回「0」、「0」という数値を見るたびに、安心と同時にむなしさのようなものも感じ、ずっと「0」が続いているのに、いつまで検査を続けなくてはいけないのだろうと、消費者としても後ろめたいというか、むなしさのようなものを感じた。
とはいえ、やはりどうしても同じお米が並んでいたら同じ値段であれば福島県ではなくほかのお米を買ってしまう。そういう消費者としての心理はまだ存在するということは感じており、もし可能であればこの機械を、例えば今回新たにオープンする福島館や、銀座などでやるようなイベントに1日でも置いて、多くの方の目の前でその様子を見てもらうとよいのではないか。私もその場でお米を買いたいと思ったくらいで、検査を見るとそう思う方もたくさんいるだろう。さらに、安全だとわかっていても躊躇してしまう小さいお子さんがいる方も、自分の目で見るとかなり違うと思う。とはいえたくさんの方を福島までバスで連れて行くのは大変なので、1日でも2日でもそういった機会があると、単にテレビで放映するのとは違う大きな反響があるのではないかと思った。
私自身は福島県産だからといってほとんど意識はしない。ただ、それは農産物に対してであって、水産物はまだまだこれから福島県とその沿岸、大きな範囲を含めてかなり気になる。ニュースで汚染水が漏れたというようなことを聞くにつけても、まだ時間がかかるのかなという印象を受けている。実際にこれからも時間がかかって調査をしていかないといけないと思うので、お米のように全部の商品をというのはなかなか難しいところだと思うので、これから工夫を重ね、また取組んでいっていただきたいと思う。

風評被害解消に向けた取組みについて

(消費者委員)
福島県のがんばっている皆さんの努力もわかるし、ぜひ応援したいし、お米については基本的に福島のお米を食べている。しかし、孫には食べさせない。
風評被害をなくそうというのであれば、お客の気持ちをまず考えて、そこから出発しないといつまでたっても風評被害はなくならないのではないか。やはり消費者の一番弱い部分の気持ちをまず理解するというところから始まらないといけない。
お米についてはすごい検査をやっているし、これは売りだと思う。全袋検査をやっているのは福島だけで、こんな安全なものは他にないのだと売っていけばよい。
追い込まれて検査をやらされてるという発想になるのか、自ら打って出るのか、同じことをやってもまるで違うと思う。福島の検査は大いに売りになるのではと思う。

(福島県)
米も野菜も海産物も、きっちり検査をして食品の基準値以下の安全なものだけを流している。絶対に基準値を超えたものは流さないという大前提の中で、海産物については漁協で自主検査をして、県でも検査をして、安全なものだけを流通させている。
検査の継続の部分については、すぐにやめることはできないと考えている。消費者の方が、もう福島県産は検査しなくても大丈夫というご理解を得られるよう進めていきたい。

豊洲新市場用地の土壌汚染対策について

(消費者委員)
土壌汚染の時に、「安心です、今測ったら絶対何も出てきません。きれいです。」と言われても、土壌汚染の何たるかを本当に知っているプロなのかどうか疑問に思う。1回測ったから化学的にそれでいいという話ではない。素人の私たち消費者が、一番心配しているその気持ちを理解してほしい。専門的な知識がない消費者にとって、行政が同じ立場で物事を考えてくれていると思えば、安全でなくても安心にはなる。安全と安心をペアで話をされているが、安全は化学、安心は心持ちだ。これをセットで説得しようとするから無理がある。安全の部分と安心の部分を切り離して話さないと、素人の我々には非常に難しい。安心だから信用してくれと言われても、なぜだろうと思ってしまう。

(東京都委員)
土壌汚染の関係で補足させていただきたい。まずガス工場操業に由来する汚染された土は取り、きれいな土と取り替える。その上にきれいな土を2m、さらに2.5mと、あわせて4.5mのせる、ということで対策をしているというのが一つ。そういうことをやることによって、今まで土の中にあったものはまず無くなり、土の中のもので水に溶けるものがあるので、地下水についても確認を行った。さらに言うと、そこから蒸発するものもあるだろうということで、空気中がどうなっているかという大気の状況についても確認をした。そういう具体的な数字をそれぞれ挙げさせていただき、こういう結果なので安全になっているということを申し上げている。そういったものを積み上げていくことによって、安心というものができてくると考えている。これだけやっているから安心してください、というところまではなかなか言い切れないところもあるので、安全性を客観的なデータで示していくというのが私たちのスタンスである。

(消費者委員)
結局素人の私たちが何を考えるかというと、汚染された土を掘り起こして、それをどこかへ持って行って、完全に二度と出てこないようなところに埋めたのか、それとも化学的な処理をしてそこに封じ込めたのか、それを知りたい。

(東京都委員)
土に関しては、いわゆるガス工場操業に由来する汚染物質自体は処理を経て基本的には無くなったと思っていただいてよい。例えば、土を洗ってベンゼンやシアン化合物というような専門的な化合物を洗うと水が出てくる。そういった水は別のところへ持って行って完全に処理をする。例えば、微生物を入れて分解する。そうすると、そのもの自体が分解された状態になる。もしくは中温加熱といって、熱を加えると蒸発する。蒸発したものは当然、集めて別のところへ持っていく。そういった形で、基本的にはそこにある汚染物質は全て分解や処理する。
これにより基本的には豊洲の土地にはガス工場操業由来する物質は、すべて除去される。さらに汚染された土を除去した後は、きれいな土を埋め戻している。埋め戻し方というと、4m程度の土をかぶせている。通常の土壌汚染対策法だと10cmか20cmのコンクリートを敷けばその段階でほぼ安全だと言われている。しかし、それ以上に土も全部きれいにし、コンクリートを敷いているので、理論的に考えると、汚染物質が上がってくるということは元々ないうえに、上がってくるすべも無いというところまで対策をやって、しかも土、水、大気といった可能性のあるものを全部調べてみたら、やはり(汚染物質は)出ていなかったというところまで確認をしている。そういった意味では、ご安心いただけるような形での安全の数値の確認はさせていただいている。

(東京都委員)
広報を担当する立場から、委員のお話を聞いて思ったのが、今まさに安全性のデータがあるんだから、それを示せば必ずや都民の皆さんに理解していただけるという前提の中で話をしていた。しかし、都民の方が不安に思っていることとがかけ離れていれば、いくら客観的データを示しても、理解や安心には結びつかないというのはおっしゃるとおりだ。やはり都民の方が何を不安に思っているのかというのをきちんと把握をし、これから広報に取り組んでいきたい。

土壌汚染対策及び放射性物質検査の根拠データについて

(消費者委員)
土壌汚染について、運ばれた土がどこでどうなってどう処理されているかということについて、安全な方法で専門家が安全だと言ったのだから安全だという方法、抽象的に情緒的に言葉で安全だと言われるのと、一次データを定期的に示すというのは別のことと思う。
さらに、放射性物質の安全性について、産地で、農協なら農協で、よって立ってる科学的な一次データ、何らかのものがあるとする。それに対して、それを超えているから農家に出荷させないというようなあたりがあるのか。あるいは、クリアできたから出してもいい、といって築地に来るのか。新聞を見て東京都福祉保健局が築地の都民の食の安全の最後の砦になっているということを認識したところだが、築地の放射性物質についての科学的な安全と、これを満たしていれば出荷する、という一次データというのは何なのか。いろいろなデータ等があって、未だに不統一の印象を払拭できない。そういうことはどうなっているか。

(東京都委員)

土壌汚染対策について
まず、土壌汚染対策の一次データについて、基本的には、汚染がどうなっていて、処理がどうなっていて、これだけ汚染物質があった、処理をした後こうなった、というのは一次データにして公開している。その公開の前提として、汚染物質がどれくらいあると危ないか、というのを専門家会議や技術会議の先生方が、数多くの会議をして考えたところ、これだったら安全だというところのレベルの報告書、そういったもの含めてすべて前提として公開しており、その先生方の提言に基づいた数値に照らしてみたところ、きちんと安全である、という数値も公開している。
公開の頻度としても、四半期に一度くらいは一次データをHPで公表している。何しろ40ヘクタール、10メートルメッシュの調査で、約4,000ヵ所全部チェックして、そのチェックの結果、1,400余りの箇所で、汚染物質の濃度が高かったというところまで、メッシュも含めて、公開している。その上で、公開したもののエッセンスをなるべく分かりやすく、なるべく専門的なところで終わらずにきちんと理解しやすい形を意識しているが、まだまだ足りない部分があるかもしれないので、これからもご理解をしていただくために、必要な努力をしたい。基本的には、前提としては一次データを公開する、その上で、分かりやすいところまで収斂して公開している、というのが土壌汚染対策の現状である。

(消費者委員)
消費者がどうやったら読み込めるか、どうすればいいのか、という観点から、誰でも分かりやすい方法で都民が安全安心と言える、せめて安全ということを分かりやすく教えてもらえればよいという印象を持っている。

(東京都委員)

放射性物質検査について
基準は食品衛生法の、一般食品ならば100(ベクレル)、牛乳が50で、飲み水が10ということだが、実はこのような値の近いところで100じゃだめだから、98で流しているということはなくて、ND(不検出)という数字で出している。ND(不検出)は5以下である。データとして我々がこれまで扱った中で、基準値が100だから、58で流す、というようなそういう数字のものはない。全部ND(不検出)でしたら5以下、なり、10以下なり、それよりも小さい数字である。
実際の問題として、法違反かどうかは100で切るが、添加物などの他の違反品も同じく、それに近い数字であるならば、かならず要調査が入って、いろいろ事業者の方に対しても、なぜそういうものがでるのかというような原因究明をする。その分散、確立変動のなかで、100に近い値がでましたら、絶対、一点でいいのではなくその幅をとるので、もっと下の値じゃないと本当の意味ではだめである。100という(基準の)数字があれば、我々の感覚であれば、50とかが出ていれば、当然、無条件に流すということではなく、一旦待ってもらって調査をするというのが前提となっている。HPにおいては、そういう数字がぞろぞろ並んでいるのではなく、全部ND(不検出)、検出限界以下、それ以下であるというもので並んでいる。データはND(不検出)で出ている。ぜひHPご覧いただいて、質問があれば説明させていただくが、消費者の方、一般の方も、ぜひこういう分野を見ていただいて、理解を進めていただきたい。また、我々もリテラルということで、そういうものを読んでいただくような力というのをまた別の意味で視点を持って、業務にあたりたいと思っている。
安全と安心について、安全はサイエンス、安心はピースフル、心の問題。行政庁としては、心のコントロールはできない。我々ができることは、サイエンスの部分で地道にデータをだしていく。我々データを出しているが、その読み方や、そういうところで説明不足があると感じたので、あらためて望んでいきたい。

(東京都委員)
最後に、本日は、消費者の方によく分かるようにお示しするということの重要性、ということが中心だったかと思います。こういったご意見を肝に命じて市場運営に当たっていきたいと思う。

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