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第6期第2回消費者事業委員会における意見・質問等

第6期第2回東京都中央卸売市場消費者事業委員会 議事要録

開催

平成27年3月6日(金)13時00分~15時00分

場所

大田市場事務棟9階特別応接室

出席者

消費者代表委員
8名
業界代表委員
6名
東京都
2名
事務局
1名
オブザーバー
2名

【消費者代表委員との意見交換】

豊洲新市場の広報について

(消費者委員)
広報誌については、アンケートで送付されて初めて知ったという人が多い。豊洲が開場する来年11月に向けて、一般の方にもっと広くアピールしていきたいと思うが、来年に向けてより幅広く広報していくために、取り組みの予定はありますか。

(東京都委員)
広報誌の配布に関しては、今まで駅が都庁前駅や築地市場駅、それぞれの市場など、ちょっと限定されており、そこに来る人じゃないとなかなか見られなかったということもありますので、場所も含めて、例えばイベント等で積極的に配布したり、他の官公庁や駅も考えながら、広報誌を出していますよということ自体を他の媒体に出す等、工夫して検討したい。

(消費者委員)
一つはどうしても配布が市場に近い駅になってしまうので、他の駅などもう少しチャンネルを広げてほしい。今、食に関するイベントは非常に人気があって、集客力があるので、東京都が主催もしくは共催するようなイベントで、こういったものを配ると非常にいいのかなと。
ただ、ネックになるのが、特定の出版社、タイアップでの出版は、ページの予算が高額になってしまって、部数に限りが出てしまうので、例えば来年度以降ですと、東京に市場ができるということで雑誌記事などが出てくると思うのですが、それを抜き刷りして展開していくと、幅広く部数を刷れて展開できるのかなと。今のように取材をお願いしてというふうにやると、どうしても経費がかさんで、配れる冊数が限られてしまうので、ここは工夫がいるのかなと感じました。

(消費者委員)
今の話ですけれども、広報誌については字が小さくて見づらいので、ポイントを上げてほしい。デザイナーに頼んでチェックはしていると思うが、それにしてはあんまりと感じる。

食育の取り組みについて

(消費者委員)
学校教育に関わる中身をずいぶん先進的に社会科見学という形でやってくださっているようですが、子供は色々質問すると思いますが、社会科見学を実際やっていて、子供が一番言葉に出して質問する中身はどんなところでしょうか。
それから、青果で野菜の色別クイズをするとのことだが、詳しく教えてほしい。
大田市場パンフレットの中で興味があるのが、発泡スチロール処理場。私は環境に関わる仕事をしているので、3R(リユース、リデュース、リサイクル)、3年生4年生でも3つのRという学習をしますけれど、そこに関わって学習の良い現場なのかなと思いますが、もし、社会科見学のなかで、こういうところも見学したいという要望があれば可能なのか。
業界の中で、内々に食育を進めるのが大切だと、青果小売代表の委員の方がおっしゃったが、こういう説明会のときは、やらせる方が食育食育と話をしますけど、自分たちから食育を学ばなければならないと、これは大変きらりと光る言葉だったと思います。そこで、もう少し業界内での食育の取り組みについて具体的に教えてください。

(東京都委員)
見学の際に児童からどんな質問があるのかという点について、年に10~12回行うにあたってほとんど参加して聞いていますが、その時々によって興味があるものが変わり、その時の流れですが、ある時は市場の模擬せりや手やりの説明をすると、せりっていうものについて質問が集中するパターンもありますし、あと、どんな野菜が何種類くらい、どれくらい来るんですか等、そういう品物の方に興味が行って、大体一つ質問があるとそれに関連してばっと出てくることが多いですが、非常に多種多様な質問をいただきます。
後で感想文などで返していただくと、一番多いのは、広かったという感想が多いです。うれしいのは、食べ比べをやって美味しかったと、もちろんお家で食べているご飯もおいしいと思うのですが、やっぱり、味わうぞ、と思って食べてくれている。そういったおいしかったという気付きのメッセージですね。その時は良かったと思います。
色別クイズの中身については、4色、緑、白、赤・紫、オレンジ・黄色です。

(業界委員)
野菜を4種類の色に分けて、例えば白色の野菜は何がありますか、と手を挙げさせて、生徒にも横に来て司会の手伝いをしてもらって、生徒に答えてもらう。正解だったら拍手、違ってたらそれはちょっと違う、と。その時に、白い野菜だったら、消化を助けるといった簡単な説明を付け加えて、4色の旬の野菜を生徒に出してもらうということをやっています。

(東京都委員)
箱に現物を用意して、緑の箱から例えばきゅうり、お子さんが出す。よく間違うのが紫のところで、なすという答えがでてくるんですけど、なすは白い野菜なんですね。食べる部分が白い。中まで紫なのが紫の野菜。紫いもなどがそうですが、その場で切って中身を見せる。例えば大根は色々な色があって、どの色にも大根が入ってた、というような珍しいものも、現物を見せてやっています。今色々な野菜がありますので、そういったものも現物を提供いただいて、クイズにしてやっています。これもかなりエキサイトして、ここまでね、と止めて行う、というふうに楽しくやらせていただいています。
発泡スチロールの施設ですけども、圧縮してリサイクルをするという作業、これは委託業者を入れて、場内で出る発泡スチロールを処理しています。ここは、社会科見学のコースには組み込まれていないです。見学者コースを渡りますと、卸売場や仲卸売場を上から見るような形になっておりまして、普通であればそこで市場の基本的な所を見て終わりとなります。
親子見学会の際には、特別に、東京都の職員も付いて現場までご案内するという形になります。団体さんで、特に発泡の場所に限らず、ご要望があれば、業務に差し障りが無い範囲で個別にご相談に応じていくというところですので、学校でも今回は特にそういうものを学びたいという趣旨でご相談いただければ、当然対応させていただきます。

(業界委員)
私たちがやっている塾が、八百屋塾というのですが、これは野菜研究家の方が先生で、もう30年くらい前に「八百屋は、今の業態は専業店。専業店じゃだめだから、もっと専門店にならなければいけない」ということから始まり、中に入った勉強をしろ、大根1本使い方が全部違うだろ、ということで始まった勉強会がだんだんと大きくなりまして、青果組合本部の事業でやろうということで、塾を立ち上げました。
第1回目は、我々が生徒で、青果関係のOBの方たちに来てもらって、まず何で勉強が必要なのか、なぜ今色々な野菜の食べ比べをしなくてはいけないのか、なぜ今八百屋さんがどんどん減っているのかということで、講演をしてもらい、2回目からはカリキュラムを組んで、2月だったら何々、3月は何々と、商品を決めて、その1品を突き詰めて、色々な産地から取り寄せたり、変わった大根だったら色々な大根を並べて、商品知識をつける。
あと、できるだけ時期のおいしさを伝えなければいけないということで、時期にあったものを勉強会で使っています。例えば今年度の場合は、1月がほうれんそう、2月が大根。1月のほうれんそうは、テーマとして、一年間ずっとほうれんそうを食べようという話をしました。特別なほうれんそうでは意味がないので、市場流通しているごく一般的なほうれんそうを、1年間食べ比べてみると。それで銘々に紙を渡し、味や色で分けたものでデータを作るようにして、最後に回収し数値をつけてグラフにするという形で今年やりましたけれども、私たちがまだこの業界に入ったころ、昔は路地のほうれんそうというのは非常にいっぱいあったんですけど、今はほとんどハウスのほうれんそうに切り替わっちゃいました。それは収入を上げるのと、安定価格という意味だったと思うのですが、最終的に、全員で一番いい時のほうれんそうを食べた時の感想が、「一年食べても変わらない」というのが非常にショックだったのです。データを見ても味の遜色もない、価格の遜色もないというのが一年のデータだったと記憶しています。
そういうことを、販売する人が知らないで売るということがいけないのではないかということで、我々はいつも突き詰めた勉強会を行っています。
例えば、かぼちゃだったら、篤農家の方がいれば、その方に来てもらって、どういうことにこだわって、どういう品種を作っているのか伺い、畑を見に行ったり、年に2回くらい産地や生産者の方と触れ合い、ああでもないこうでもないと皆で議論してやっています。そして、必ず生徒に感じたことを必ず一人ひとつ発表させるようにして、色んなことを情報として感じたものを聞いて、自分とすり合わせてという形の授業を今まで1年やってきました。
来年は、それはそれでまたやるんですけども、どうやったら野菜を消費してくれるのだろう、という話がありました。主婦の方はもう共稼ぎになってしまったので、女性の方は作らないかもしれないねという話で、逆に独身の年配の方たちに、おやじの料理教室ということでやらないかと検討中なのです。キッチンのある市場を探して、一般公募で旬の野菜を使った簡単な料理やつまみなど、そういうものを提案できるような料理教室を計画中なんですけども、ぜひ次年度行いたいねと煮詰めている最中です。

子供、シニア、外国人等、幅広い層への市場PRについて

(消費者委員)
情報発信の方法で、私が実際体験していることからの目で考えてみたことを申し上げます。すでにやってらっしゃるかもしれませんけど、次世代を担う子供の社会見学が、まだまだ少ないと思いますので、東京都の教育長あるいは各区の教育委員会の中でうまく話をして、大田市場見学や新しい豊洲の見学などをうまく融合させていくと、子供さん、その親御さんも子供さんが出てくると、親御さんも行きましょうという方も多いので、それで広く遍くかなり効果がある。
次に、シニアですね。地元の区でも、街を歩こう会とか山に行こう、というのがシニア向けにいっぱいあります。ただ、私の知る限り大田市場に行こうとか、あるいはその中に入れようという取り組みはないので、そこは区の観光や環境部署がそういうタイアップをしており、ボランティアもいますので、そういうところにうまく東京都から働きかけをしてみては。
それから外国人。羽田空港もありますし、色々なところで今通訳や通訳ボランティアを都の方で養成していると思うので、そういう中でうまく外国人が行きたいというものを、その他にも旅行会社、バス会社等をうまく組み合わせられれば、更に効果的なPRができるのではないかと考えています。もしこれからであればご検討いただきたいと思います。

(東京都委員)
我々も、マンパワーだけでお子さんやシニアの方、外国人とやっていくのは大変なことですので、教育委員会や区の観光とか旅行会社等と連携するなど、知恵を出していきたいと思います。
今年度も、バスセミナーを12回やりまして、一般的に応募をするものと、親子でやるものもありました。また、平日の場合はシニアの方が多く、非常に社会に関心の高い部分があります。対象を色々見ながら、それに連携する団体等々、組み合わせを考えながら進めていきたいと思います。

原発に関連する食の安全(衛生面)についての広報

(消費者委員)
衛生面の件で伺いたいのですが、原発の問題から4年が経ちますが、この間も東電が水を放出するということがありましたが、そういう食の安全に関しての情報というのはあまり広報されていないように感じるのですが、どうなのでしょうか。

(東京都委員)
一般流通食品に関しては、1000件くらい毎年検査をしており、来年度に向けてもしばらくやっていく予定です。チェルノブイリの事件に関しても半減期が何十年という世界ですから、これからも東京都の検査を緩めるつもりはありません。むしろ関心があまり聞かれなくなったという感じですが、我々は聞かれなくてもやる。それは、芝浦(食肉市場)の全頭検査も、BSEの検査は終わりましたけれども、放射能の検査は続けております。これは流通の中ですけども、産地の検査も緩めるということは一切聞いておりませんので、全量検査で福島の方もやっていくということも聞いておりますので、むしろ安心感は広がっていると思います。
今、色々な(汚染水)流出の事件がありますが、それが直接汚染の材料になってくるのかどうか。ただ、漁業関係の方は不安があると思います。福島は近くのほうで試験漁業をされておりますけれども、当然厳しく検査をしてOKだったものだけが来ている。ほとんど規制中ですから、まだ多くのものは市場には来ていないです。一部のものは検査済みで来ているということです。

(消費者委員)
そういう広報もされていないような気がします。実際に出回っているものはどうなのかと思うので、もっと広報してもいいのではないかと思う。

(東京都委員)
メディアからよく我々はたたかれることがあるんですけども、やはり事件があってなんぼのもんなので、大丈夫ですということをいくら記事にしても売りにはならないと。我々はホームページなどで、一定的に大丈夫ですということは言っていますけども、新聞等が一つ事件だ、大変だと書く力には及ばないので、こちらは負けずに根気よく出していくことが大事だと思います。

(業界委員)
市場を通している青果物、水産物は間違いなく安全安心レベルは飛びぬけていて、もっとPRしてもいいと思う。つい昨日まで、農林水産省の方で次の市場の方針の検討会をやっていたんですけども、少なくとも環境省から色々チェックがかかってきて、これが今回ひっかかりましたよというふうなことが真夜中にも出て、当方に連絡がきます。そうすると、せりがある前に私どもは必ず仲卸の各組合の方に、今回はどこどこ産の何々について制限がかかりました、逆にこれについては解除されました、みなさんお願いします、というような情報を流しています。
検討会の委員の方は皆さん言うんですけども、市場を通して出てくるものは安全安心が間違いなくあると。一方で流通の過程の中で、市場外流通、色々なところから消費者へ届く面もあるが、どうしたら安全安心を伝えていくのかということを考えていかなければいけない。食の中で市場を通したものは間違いなく安全が確保されていることをご理解いただければと思います。

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市場外流通について

(消費者委員)
今の話で、市場外流通はどのくらいあるのか。要は、市場に出荷し、相対取引で持っていくものがあります。それは東京都中央卸売市場ではどれくらいあるのですか。

(業界委員)
国内産の農産物でいえば、9割が市場を通して皆さんに届いています。ただ、輸入もありますし、色んな別の形態のものもありますし、そんな中では6割といった形でオールジャパンでは言っているところです。東京都はちょっと違うかもしれませんね。

(東京都委員)
実は、東京でどれくらいと聞かれるときに、東京都の市場は都内だけでなく関東全域にものが行ったりするんですが、東京だけでどれくらいというのはなかなか数字が出ないので、私どもは全国ベースで農林水産省が作っているものがあるので、それをベースにして考えています。今あったように、国内産の青果物の9割が市場を通っている。全体でいくと6割が市場を通っているという状況になっています。水産物についてはだいたい同様で6割くらいが市場を経由しているという状況になっています。

(消費者委員)
さっきの放射能の話で行くと、あとの4割はよくわからないということでしょうか。

(東京都委員)
それは違います。水産物の場合、産地市場は通っています。水産物の場合は、産地市場取扱い分は、市場流通とは計算しないです。当然産地市場の立場で言えば、検査で危ないものは通っていないですから。我々の立場から言っても、産地がしっかりしないと中央でも十分には担保できないと。市場を通ったものは産地がしっかりしているから、安心して受け入れているという考え方ですから、中央市場だけ良くて産地が悪いということはないです。
ですから、例えば個人が山の中で採取してきたきのことかは保証がないかもしれませんが、道の駅などで販売しているものもほとんどが全部大丈夫という立場に立っております。
青果物に関しては、産地市場という概念についてはなく、いちごとかさくらんぼとかのほとんどは、地域のJAなどから直接中央市場に来ますが、魚については必ず産地市場で水揚げがあって築地に来たりしていますから、産地でのチェックがゼロではないということです。

出荷される青果物の残留農薬等について

(消費者委員)
みかんに白い粉がかかっていて、農薬がかかっているように見えるんですけども、あれを今度はワックスがけして出荷していますよね。

(業界代表委員)
今はほとんどワックスをかけて出荷している産地は無くなって、みかんの白いのは石灰なんです。農薬でもなんでもないです。よくそういう指摘を受けるんですけども、農薬の部類ではなくて石灰が残って、白い形になっています。それは勘違いされているということなんです。昔は、見た目を良くするために、今言ったワックスがけを、機会の選果の過程でかけて、ピカピカにしているところもありましたが、今そういうみかんは逆になくなってきています。ほとんどがノーワックスです。

各業界の食育に対する取組について
千客万来施設について

(消費者委員)
今日は食育というキーワードを中心にお話を拝聴しまして、みなさんの取組に敬意を表したいと思います。私の言葉で皆さんの取組を訳せば、市場関係者のみなさん全体で、消費者目線に取り組んでくださる、というふうに受け止めました。前回の一回目で、青果仲卸代表委員の方が、生産者を育てるのも我々の仕事だという発言をなさったのが非常に印象に残っています。生産者の皆さん含めて、一体となって消費者がどういうものを求めているのか、どういうことをしてくれるとうれしいのか、あるいはどういうことが不安なのか、ということを取り組んでくださるというふうに受け止めています。
HACCP※を前面に押し出していらっしゃる点、学校教育でも取り組んでいこうとされている点、それから、東都水産さんはホームページを拝見しますと、CSRの取組を堂々と出しているのは、築地卸の7社の中で、東都水産さんだけなんですね。こういった部分は好感を持っています。千代田水産さんが、行動規範という形で出しておられまして、これも近い発想ですばらしい。千代田水産さん、環境ISOとってらっしゃるんですね。関心の高い消費者はこういうところを確実に見ておりますので、ぜひこういった取り組みにも積極的に取り組んでいただきたいと思います。
ここまでの発言と全然違うんですけれども、豊洲で大和ハウスさんが撤退なさった話、ちょっとご説明いただきたい。
※HACCP 製品の安全を確保する衛生管理の手法
厚生労働省ホームページHACCPについて

(東京都委員)
先月23日に、プレスしたところですけれども、昨年の2月に、千客万来施設、これ仮称ですけれども、豊洲新市場の中に千客万来施設を作ろうと、築地でいうところの場外市場みたいなものを、一般のお客さんに集まっていただくような施設を作ろう、ということで、株式会社喜代村と大和ハウスのグループ企業の提案を選定した。それが昨年2月です。そこから、業界の方々との調整等々含めて、この間、協定書をきちっと結ぼうということでやってきたところですけども、5街区側、青果の卸売市場の側のところを計画していた大和ハウスさんの方が、事業をやっていく上で難しいということで、今回辞退の届けがあったということです。その理由としては、5街区側で荷物の搬出入をしようとしている場所と、それから青果業界の方々が出入口として使おうとしているところ、そこがかなり輻輳してしまうというご懸念が業界側にあって、そこがなかなかうまくクリアされなかったというのが1点。それともうひとつはグループでやるわけですけれども、会社がまったく違いますので、その調整がなかなかうまくいかなかった。この2点で、辞退をするということになっております。
じゃあどうするの、というところですけれども、大和ハウスの辞退と同時に、株式会社喜代村の方から、事業を継続したい旨の申し出がありました。そこはよしとして、5街区側の計画は一旦白紙にした上で、6街区の事業はやっていこうということで、今、鋭意株式会社喜代村と調整をしているという状況です。
開場時期との関係はどうなるの、というのが一番ご懸念のところだと思うんですけれども、お約束として豊洲新市場の開場時期に合わせて千客万来施設を作ってまいりますとお約束させていただいておりますので、それに向けて努力していくということで、スタンスは変わっていないということを申し上げます。

(消費者委員)
せっかく楽しいものができるので、建物だけできて塩漬けということにだけはならないように。

(東京都委員)
建物そのものも、民間会社が作ることを前提で考えてますので、建物ができて何も中身が入っていないということにはならないと思っています。

豊洲新市場とその他の市場との関係について

(消費者委員)
東京都内に11の中央卸売市場があるということでしたけれども、来年11月に豊洲新市場ができたとしたら、他の市場についてはどういった影響があると考えられているのでしょうか。普通に考えると、新しい施設ができるとそちらに機能を集中していくということもひとつ考えられるかと思います。新しい市場ができた中で、他の市場にはどういった影響があるのか、またどういった特徴を打ち出していくのかということをもし想定されているようでしたら教えていただければと思います。

(東京都委員)
築地の市場が老朽化してしまって、今の流通環境にあっていないという反省のもとに、築地を移転する、ということが大前提です。ですので、建物としては、かなり大きなものを作るのですけれども、それは今築地でやっていることに加えて、品質衛生管理をもっときちんとやっていく、温度管理をきちんとやっていくとか、そういったことに注力をして新しい施設を作っていくということを考えています。
従いまして、他の10の市場がどうなるのということですけれども、10の市場は10の市場でやはりそれぞれの成り立ち、それから実際のご商売の相手方だとか、その地の特色みたいなものがありますので、それはそれとして残していかなくてはならないと思っています。先ほど、国の整備方針が今後決まっていくというお話がありましたけれども、私ども東京都はですね、今第9次卸売市場整備計画というものをやっているのですが、次の整備計画を考えていかなければならない時期に当たっているので、その中で、各市場をどうしていくのか、ということを検討しながら、よいところは伸ばしていく、悪いところは改善していく。そんなことを今考えているところです。

子供たちの旬の食材への反応について
豊洲新市場における食材の加工について
福島県の汚染水放出の問題について

(消費者委員)
ありがとうございました。とても勉強になりました。私は花育とか食育とか、情報は得ておりますので分かったのですが、パンフレットの中に、果物を食べ比べした子供たちの様子が載っていました。先ほどほうれんそうを1年間食べてこういう結果だったというお話を聞いて、腑に落ちるという言葉がありますが、それを感じました。子どもたちも今、トマトでもいちごでも、一年中おいしいものをいただいていて、実はこれが旬だから食べなさい、と言うのですが、いつが旬なのか味では理解していない。たまたまこの食育の教室で子どもたちは色々な野菜を食べ比べた時に、旬に対してどんな反応をしたのかなと思いました。
それからもう一つ、新しい豊洲の市場では、加工の部分で、今の家族形態に合わせて切った野菜、食べやすい、骨までとるかもしれないそれをパック詰めするかもしれないというお話がございました。よく行くお魚屋さんで、丸ごとほしいというと、市場で切ってきちゃうのよ、ということをよく聞きます。八百屋さんでも、今私は朝必ずにんじんとレモンとリンゴのジュースを生でいただくので、産地にとてもこだわっているのですが、その産地のこだわりが正しいかどうか分かりません。全部がよいと聞きましたので、いいお話でしたが、その八百屋さんでは、市場で包んできちゃうから高くなるのよ、とおかみさんから聞いた事がございます。ですので、豊洲で加工する、豊洲で包んでくるということがエンドユーザーの私たちにはどんな影響をもたらすのか、ということも、生で一本いただきたいという感覚からすると伺いたいところになります。
もう一点、今とてもシビアな問題で言葉にするのも憚られますけれども、先日小名浜港のニュースを見ました。そのとき、いわき漁港の組合長さんが、「がっかりした、残念だ」という発言をなさいました。たまたま近々そこを訪れる機会もありますので、漁港の責任者が東電の対応を残念だとおっしゃっていたということは、正しい情報が漁港には届いていなかった証じゃないかと危惧するところがございます。先ほど、漁港でしっかり管理しているから、市場を通さなくても出てきた魚は安全だとおっしゃったけれども、でも漁港の責任者が残念だとおっしゃったことは、そことどんなふうに関係してくるのかと、どういう言葉を使ってよいか分かりませんが、当事者の人のことを考えると軽々にものは言えませんが、その辺はどう考えるのでしょうか。3点伺います。

(東京都委員)
漁港の方は無制限に大丈夫だと言っているのではなくて、検査を前提にしているんですね。産地の方にも検査機材が整備されておりますので、サンプリングして、魚を個々に検査しているので、残念だと言われたのは、検査結果の数値が高くなったから残念だということではなくて、そういう(東電からの)情報が知らされなかったということが残念だとおっしゃっていると思います。その結果ひょっとして、産地の検査結果、データの値が上がれば本当に残念です。だけどもその場合は出荷されませんので。残念だとおっしゃったのは検査結果のことではないです。その情報が知らされなかったということです。

(消費者委員)
わかりました。安堵いたしました。

(東京都委員)
豊洲での加工の関係ですけれども、全部を加工するということではなくて、最終消費者の方あるいは、小売の方々のニーズによって、パッケージングは変わってくるだろうというふうに考えておりまして、豊洲で想定しているのは、今の市場の流れで、運んで、卸されたものを、仲卸さんの方で小分けにして持っていく、というグループのほかに、それに加えて、もう少しパッケージング、あるいはカットしていく、そういったことまでできるような施設を作っていこう、というところです。ですから、全部が全部そこまでやっちゃうということを想定しているわけではなく、いろいろなバリエーションの中でそういった加工までできるような準備をしています、というところです。ですので、全部が全部小分けにして出さなきゃいけないというわけではないことをご理解いただければと思います。

(東京都委員)
衛生サイドから見ましても、魚もそうですし、野菜もそうですけれども、厳密にいうと、一番あるべき姿は右から左の商売です。産地から入って、それがそのまま出ていく。価格形成されて出ていく。市場で加工するということは、そこら辺の飲食店のような閉鎖系ではありませんので、それはできるだけ、極力やめてもらいたいというのが衛生のスタンスです。ただ、加工して、付加価値をつけるというニーズも今ありますので、それは豊洲においてはしっかりした施設で、工場の施設で行うということであり、これはですから、仲卸店舗がそういうイメージですので、きちっとした工場形態のものを施設として持って、そこでやると。それは全体の量から見ればごく一部であると思います。量的には。

(東京都委員)
旬の反応の話です。エピソード的なことで恐縮ですが、先ほど、食べ比べの話を元気塾でさせていただきました。一例を挙げますと、いちごの食べ比べは、「とちおとめ」と「あまおう」と「べにほっぺ」の3種類を出すんですけれども、これが、年末にいちごをやり、年が明けてからもいちごをやります。先ほど説明にあったように、「みんな食べてみてどれが一番おいしかった?」と人気投票をやるんです。そうすると、やはり品種によって旬の時期が微妙にずれるらしく、年末は「あまおう」のほうがおいしかったけれども、年明けてみたら「とちおとめ」の方がおいしいと。旬の切り替わりが品種であるんです。それが意外と人気投票結果に出るんです。お子さんが食べてみて、年末は「あまおう」が一番おいしいかなという結果が、これはたまたまかもしれませんが、出ました。というところで、同じいちご、これはりんごとかでも同じで、お子さんが真剣に味わって食べてみると気が付く。食べ比べの時に卸会社のご担当の方が、いろんないちごがあるんだよ、このいちごはこうでね、という説明をしながら、それは食べた後でお知らせしているところなので、その辺で、同じいちご、同じほうれんそうでも今の時期はこの産地が一番おいしい、いつもおいしいものを食べられるけれども、それは産地が南から北に動いていくからで、そういうところを知ってもらえたらな、とそんな思いがしています。そんな反応もお子さんからいただいております。

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