豊洲市場における新型コロナウイルス感染症に関する取組について(令和4年9月22日更新)
豊洲市場は、豊富で新鮮な生鮮食料品を円滑かつ安定的に供給しており、首都圏の食を支える基幹市場という役割を担っています。特に水産物については、我が国最大の取扱量を誇っており、市場内では、水産物、青果物の卸・仲卸業者や、関連事業者など700を超える事業者が活動しております。
都内における新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、豊洲市場では、東京都と市場業者が連携して、新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けた取組を行っており、コロナ禍においても、生鮮食料品の供給という役割を果たし続けています。
1 豊洲市場における新型コロナウイルス感染症陽性者の確認状況
- 豊洲市場では、新型コロナウイルス感染症の陽性者が令和2年8月に最初に確認されて以降、特に10月下旬から11月中旬にかけて複数の陽性者が確認されました。
- 令和2年8月1日から令和4年9月22日までで累計1413名の陽性者が確認されましたが、複数の事業者から散発的に確認されており、その多くが感染経路不明とされています。全体の6割弱が水産仲卸業者となっていますが、水産仲卸業者については、市場業界として自主的に、全事業者を対象にPCR検査を実施しており、3,100人を超える方が受検しました。その結果、無症状者も含む陽性者が71名確認され、その数は水産仲卸業者で確認された陽性者の約半数にあたります。
- 11月下旬以降は、豊洲市場において陽性者と確認された方は大きく減少しています。これまで陽性者と確認された方についても、宿泊療養等の期間を終え、その多くが職場に復帰されています。
- 水産仲卸業者の全事業者を対象としたPCR検査を実施したことにより、無症状者を含む新型コロナウイルスの陽性者を早期に発見・対処するとともに、市場内におけるマスク着用の徹底など感染拡大防止に取り組んだことで、陽性者の確認数減少につながったものと考えています。
(1)感染者推移
申告等に基づき確認例の推移
※陽性判定日を元に集計
※陽性判定日を元に集計
(2)業界による自主検査(スクリーニング検査)等について
① 検査目的
市場内において、 感染者が発生した業務区画をはじめ、水産仲卸全事業者等(481者)を対象に広く自主検査を行い、感染者を早期に発見し対処することで、市場内での新型コロナウイルスの感染拡大を防止する。
② 検査実施主体
一般社団法人豊洲市場協会(東京都江東区豊洲6-6-1)
③ 検査日程
令和2年11月2日(月)から12月4日(金)まで (休市日や一部期間を除く)
④ 検査方法
唾液採取によるPCR検査
⑤ 検査結果
⑥ 巡回指導の強化
市場業界と都の職員で、水産仲卸売場において場内での新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に向けて巡回指導を実施(11月17日から、休市日除く毎日)しました。巡回指導では、来場者の方に対してもマスク着用の徹底などを促し、売場内でのマスク着用は徹底されています。
2 新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向けて
- 現在、都内における新型コロナウイルス感染症の感染状況は「大規模な感染拡大が継続している」とされています。(9月8日、第101回東京都新型コロナウイルス感染症モニタリング会議)
- このため、中央卸売市場において、都の職員はもちろん市場業者に加え買出人等も含む来場者全員について、マスク着用、体調不良時には入場しないなど、感染拡大を防止するための基本的な対策を再度徹底・継続していくことが重要と考えています。
- 豊洲市場に買い出しに来られる皆様、見学にいらっしゃる皆様に、あらためて、感染拡大防止に向けた取組にご理解・ご協力を賜りますようお願いします。
- 都といたしましては、新型コロナウイルスの感染状況の動向に応じて、市場機能に影響を及ぼす恐れがある場合には適宜必要な措置を実施するなど、引き続き保健所とも連携しながら、市場関係者とともに感染拡大防止に向けて取り組んでいきます。
豊洲市場における感染拡大防止に向けた取組
- 市場関係者の取組
- ・売場出入口へのアルコール消毒液の設置
・市場業者のマスク着用の徹底
・セリ台への飛沫防止ガードの設置卸売場におけるマスクの着用の徹底
卸売場における飛沫防止ガードの設置
- 買出人の方への対応
- ・ポスターや場内放送などでの周知(手洗い・手指消毒・マスク着用など)
・入口における注意喚起(マスク着用義務の明示) - 見学者への対応
- ・各街区入口における検温及び手指消毒
・見学時の距離の確保表示
・飲食・物販店舗等における従業員のマスク着用、客席距離の確保等入口における検温
見学時の距離の確保表示
【参考1】食品への影響について
現時点のところ、食品(生で喫食する野菜・果実や鮮魚介類を含む。)を介して新型コロナウイルス感染症に感染したとされる事例は報告されていません。製造、流通、調理、販売等の各段階で、食品取扱者の体調管理やこまめな手洗い、アルコール等による手指の消毒、咳エチケットなど、通常の食中毒予防のために行っている一般的な衛生管理が実施されていれば心配する必要はありません。(農林水産省ホームページ)
【参考2】豊洲市場における換気について
豊洲市場は、機械換気設備により、十分な換気が行われています。
厚生労働省は、新型コロナウイルス感染症拡大のリスク要因の一つである「換気の悪い密閉空間」を改善するため、推奨される換気の方法をまとめています。これによれば、ビル管理法における空気環境の調整に関する基準に適合していれば、必要換気量を満たすことになり、「換気が悪い空間」には当てはまらないとしています。
水産仲卸売場は、ビル管理法における機械換気設備を設けている場合に該当しており、毎月、空気環境測定を実施しています。その測定結果は、ビル管理法が求める基準に適合しています。また、休市日も含め24時間換気を行っており、「換気が悪い空間」には当てはまりません。