中央卸売市場の目的と役割
中央卸売市場は、毎日の生活に欠くことのできない水産物・青果物・食肉・花きなどの生鮮食料品等を販売するために、卸売市場法(昭和46年法律第35号:改正平成18年3月31日法律第10号)に基づき地方公共団体が、農林水産大臣の指定する開設区域内に、農林水産大臣の認可を受けて開設するものであり、開設区域内における生鮮食料品等の円滑な流通を確保するための卸売の拠点となっている。
生鮮食料品等は、鮮度が低下しやすいため長期にわたる保存がむずかしく、その鮮度によって商品の価値が著しく変化する。また、その需要量に変動が少ないにもかかわらず、供給量(生産量)は天候その他の自然条件によって極めて大きく左右されるという商品特性を持っている。
このため、生鮮食料品等の円滑な供給と消費生活の安定を図り、公正かつ迅速な取引を確保することを目的として、地方公共団体が、衛生的かつ効率的な施設の建設や、一定の経費負担を行うなど、市場の管理・運営にあたっている。中央卸売市場の果たしている役割は以下のとおりである。
集荷
国内外から大量、多種類の品物を集めている。
公正な価格形成
せり売及び入札並びに相対取引により公正な価格が形成されている。
分荷
多数の小売業者等へ迅速に販売し、荷を捌いている。
確実な取引の決済
即日支払いの原則及び代払制度により確実な代金決済を行っている。
流通経費の削減
大量流通により経費が削減される。
正確な情報提供
卸売予定数量・販売結果等を公表している。
衛生の保持
衛生的な施設の確保と食品衛生法に基づく検査を行っている。
記事ID:016-001-20240925-007645