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台東区松ケ谷「魚金(うおきん)」

美味しさを求める変らぬ心

昔ながらの商店街に昔ながらのお魚屋さん

粋な江戸の町浅草に、昭和通りと国際通りを抜ける昔ながらの商店街がある。かっぱ橋道具街で有名なこの地では、店先にはいろいろな顔をしたカッパの人形が並ぶ。その一角にこれまた昔ながらの鮮魚店「魚金」が店を構える。創業は戦後でこの地で店を開いて70年近くが経つ。昭和の風情漂う町のお魚屋さんだ。現在主に店を切り盛りするのは3代目の若主人大山聡さん。
小さい頃から店先で魚をさばく父親を見てきた。ずっと魚を見てきたせいか、自然と店を継いだ。「サラリーマンはできないと思ったからね」と大山さん。この商店街の中を走り回って育ってきた。隣近所やお客さんと世間話に花が咲くもの昔ながらの光景だ。
だが、町の様子は大分変わった。スーパーが立ち並び客足も流れた。近所に4~5件あった鮮魚店も魚金を残すのみとなった。確かにスーパーに値段で勝つのは難しい。でも、プロの厳しい目で選んだいい品を、寿司店で修行し、ふぐ調理免許も持つ大山さんの腕でさばかれる魚を求めて毎日やってくる人も少なくない。

画像:ショーケースの上には、歴史を感じる看板が掲げられている

ショーケースの上には、歴史を感じる看板が掲げられている

「美味しかったよ」が支えに

人々のライフスタイルも変わった。働く人が多くなり、自分で料理をする機会自体が減った。かといって外食やコンビニやスーパーの惣菜では味気ない。オール電化のマンションでは思うように魚が焼けない。そんなとき魚のプロが丹精込めて作った味が食べたくなる。
「スーパーと違っていろんな注文が受けられるんです。6時頃来るからこの魚焼いといてとか、煮といてとか」
魚金では新鮮な魚を使ったお弁当も扱っている。子どもがいるため家での夕食は肉料理が多くて昼は魚が食べたいという近くのサラリーマンに人気だ。そのサラリーマンが帰りしなに店の前を通り、「今日の美味しかったよ」と声を掛けてくれる。この仕事をして一番嬉しいときだそうだ。
そうした需要に応えるには味とそれを生み出す腕、そしてやはりいい素材が不可欠だ。そのためにも安定して品が入る市場は欠かせない。魚金では産直のものは扱っていない。産直を否定するわけではないが、やはり自分の目で見て納得したものを出したいからだと大山さんは言う。

画像:魚には、北海道、淡路など、産地が明記される

魚には、北海道、淡路など、産地が明記される

代々受け継ぐ「信用」

大山さんが商売をする上で一番大切にしていることは、魚金が代々受け継ぐ「信用」だ。手抜きをしては客にも分かるが、それ以上に自分が納得しない。仕入れた品が悪ければ、すぐに市場の業者に連絡だ。業者側もすぐに対応する。そうして信頼関係が培われるのも意思の疎通がしやすい市場ならではのことだ。
築地市場の豊洲への移転が予定されている。「いいものを仕入れて、美味しいものをお客さんに出す。市場がどこへ行こうとやることは同じ。豊洲じゃちょっと遠くなるけどね(笑)」街が変わっても、人々のライフスタイルが変わっても、安心・安全で美味しいものを求め人の心は代わらない。そしてそれを提供する人の心も変らないのだ。

画像:焼き魚のほか、鯖の味噌煮やエビの天ぷらなども調理して提供

焼き魚のほか、鯖の味噌煮やエビの天ぷらなども調理して提供

画像:寿司店で修行した、気風のいい店主、大山さん

寿司店で修行した、気風のいい店主、大山さん

データ

魚金(うおきん)
〒1111-0036 台東区松ヶ谷3-3-2
TEL:03-3841-4341
営業時間:10:00~19:00
休業日:日曜日、祝日

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