牛・豚の基礎知識 - 牛・豚の種類
I 牛・豚の基礎知識
全国各地からいろいろな牛や豚が集荷されてきますが、代表的な品種をご紹介します。
(写真提供(社)日本食肉協議会)
(1)牛の種類について
i 和牛
東京食肉市場に集荷される牛の中では、現在1番多い品種です。
和牛には、「黒毛和種(くろげわしゅ)」「褐毛(あかげ)和種」「無角(むかく)和種」「日本短角種(にほんたんかくしゅ)」などがあります。
その中でも東京食肉市場に集荷される和牛のほとんどは「黒毛和種」です。
「黒毛和種」は、日本の和牛の大部分を占める代表的な品種です。
黒毛和種
褐毛和種
無角和種
日本短角種
ii 乳用牛
国内生産牛の過半数を占めるのが、ホルスタイン種です。
本来、雌牛は乳用牛として飼育されている品種ですが、雄牛は去勢して、肉用牛として肥育されます。
ホルスタイン種
iii 外国産肉専用種
主な品種としてアメリカやオーストラリアなどで生産されている「ヘレフォード」(原産地イギリス)「アバディーン・アンガス」(原産地イギリス)などがあります。
※日本では、北海道や東北の一部で飼育されています。
ヘレフォード
アバディーン・アンガス
(2)交雑種について
交雑とは、異なった品種を掛け合わせることです。
牛の交雑種とは和牛の雄(オス)と乳用牛の雌(メス)を掛け合わせて生まれた牛で、和牛特有の肉質の良さと、乳用牛特有の発育の良さを兼ね備えた牛です。
東京食肉市場における品種別取扱高(令和3年)
取扱頭数(頭) | 割合(%) | 取扱金額(百万円) | 割合(%) | |
---|---|---|---|---|
和牛 | 83,913 | 63.9 | 98,464 | 76.7 |
交雑牛 | 34,460 | 26.3 | 27,324 | 21.3 |
乳用牛 | 12,847 | 9.8 | 2,649 | 2.1 |
合計 | 131,220 | 100.0 | 128,437 | 100.0 |
(3)豚の種類について
日本で飼われている豚のほとんどは、「ランドレース種」(原産地デンマーク)「ハンプシャー種」(原産地アメリカ)「大ヨークシャー種」(原産地イギリス)「デュロック種」(原産地アメリカ)のいずれかを組み合わせた雑種です。
東京食肉市場に集荷される豚も同じく雑種です。掛け合わせることで、肉質のよさなど両親の優れた能力を引き継ぎます。
ただし、「黒豚」といわれるバークシャー種(イギリス)は、純粋種として飼われています。
ランドレース種
ハンプシャー種
大ヨークシャー種
デュロック種
バークシャー種
東京食肉市場における品種別取扱高(令和3年)
取扱頭数(頭) | 取扱金額(百万円) | |
---|---|---|
豚 | 202,549 | 8,299 |