豊洲市場予定地の汚染物質処理に関する実験
東京都では、豊洲新市場予定地における汚染物質の処理について、現地の汚染や土質状況に即して、技術会議が定めた技術・工法を適用し、汚染物質の最適な処理を行うための諸条件を把握するとともに、確実な無害化(環境基準以下)が可能であることを、具体的なデータにより確認する実験を実施しました。
実験概要
- 平成22年1月から7月にかけて、豊洲新市場予定地に存在するすべての汚染土壌、地下水が処理方法の対象となるよう、汚染物質の種類等から、以下の6つの処理方法により実施
- 実際の土壌汚染対策工事と同様に、10メートルメッシュの処理区画ごとに、新市場予定地内の18箇所の汚染土壌、汚染地下水を処理
- 平成22年3月10日に洗浄処理および中温加熱処理の結果について公表(中間報告)
- すべての処理技術について、処理後の分析値が、環境基準値以下となったことをデータで確認
汚染物質の種類等 | 処理方法 | ||||
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土壌 | ベンゼン | 微生物処理 | 掘削微生物処理 | 汚染土壌を掘削し、予定地内に畝を作り、空気、栄養塩を投与し、微生物により、分解処理 | |
ベンゼン、重金属等※ | 原位置微生物処理・洗浄処理 | 現地で、微生物によりベンゼンを環境基準値の10倍程度(10~20倍)にまで低下させ、その後汚染土壌を掘削し、場外の洗浄処理施設で処理 | |||
シアン化合物の複合汚染 | |||||
低濃度ベンゼン、シアン化合物、重金属等※を含む複合汚染 | 洗浄処理 | 汚染土壌を掘削し、場外の洗浄処理施設で処理 | |||
油膜が見られる汚染土壌 | ベンゼン | 中温加熱処理 | 汚染土壌を掘削し、場外の中温加熱処理施設で処理 | ||
シアン化合物、重金属等※ | 中温加熱処理 | 汚染土壌を掘削し、場外の中温加熱処理施設で処理後、場外の洗浄処理施設で処理 | |||
・洗浄処理 | |||||
地下水 | ベンゼン、シアン化合物、重金属等※を含む汚染地下水 | 地下水浄化処理 | 揚水及び復水により、現地の地下水を浄化 | ||
揚水した汚染地下水は、現地に設置した地下水浄化施設で処理 |
※重金属等:ヒ素、鉛、水銀、六価クロム、カドミウム
豊洲新市場予定地の汚染物質処理に関する実験 - 実験状況
掘削微生物処理(うね部テント)
原位置微生物処理
掘削微生物処理(うね部テント内)
地下水処理
記事ID:016-001-20240925-009002