築地市場物流動態調査 調査結果報告書 Ⅱ.水産物搬入量および場内物流調査結果
1.出荷者からの取扱量
(1)当日の搬入量は約3000t。小揚会社と輸送会社の取扱比率は概ね55:45と50%余を小揚会社が取扱っている。
2.輸送会社取扱量
(1)輸送会社取扱分は1,383tのうち73.2%、961tは築地市場以外への仕向けである。
(2)23.8%、329tは小揚会社へ渡している。
(3)残り7%は卸売場、仲卸売場、スーパー・買出し人等の車へ直接持ち込まれる。
3.小揚会社取扱量
(1)小揚会社は直接扱い分1647トンに輸送会社からの荷降し分329トンを加えた1976トンのうち87.3%、1725トンを卸売場へ上場する。
(2)2.6%、52トンは他市場等へ搬出する。
(3)残りの10%は仲卸売場、スーパー・買出し人等の車へ搬送する。
(4)場内物流の大半は小揚会社が関与している。
(5)このことから今後の市場のあり方について小揚機能が効率的に行われることが重要であるといえる。また、輸送会社で荷降しして小揚会社が運搬するなどの複雑な物流経路を簡素化する必要がある。
4.卸売場への搬入
(1)卸売場への搬入は小揚会社から1725t、輸送会社から57tと総量の97%までが小揚会社から運ばれる。
5.卸売場からの搬出
(1)卸売場からの搬出は仲卸売場と売買参加者・第3者の車への搬出が概ね50%づつとなっている。
6.積替品等
(1)築地市場から他市場への積替品等は1013tと輸送会社扱いの70%。市場全体の当日取引量の50%。到着量に対しても3分の1と大きな比率をしめる。
(2)築地市場は集散拠点しての機能が極めて大きいことがうかがえる。
7.築地からの搬出
(1)築地市場からの搬出量は2017tと築地への到着量の3分の2になっている。
(2)搬出量のうち50%が仲卸売場から、45%が卸売場から直接、5%が小揚会社、輸送会社から搬出されている。