築地市場物流動態調査 調査結果報告書[参考]青果部搬入搬出動態調査報告書(抜粋)
築地市場青果連合事業協会
場内物流対策ワーキンググループ
[参考]青果部搬入搬出動態調査報告書(抜粋)
Ⅰ.築地市場青果部搬入車両調査
この調査は次のような方法で実施した。
1.実施時期
平成12年11月6日(月)に販売されるもの
搬入は前回の販売終了後、当日販売開始までの搬入を対象としたもので、
休市を挟んで4日から6日の朝までのものを対象とした。
2.対象車両
搬入に使用された全ての車両
3.調査内容
搬入された品目 | 蔬菜 果物 加工 混載 |
---|---|
主発場所 | 到着した車両が荷を積み込み出発した都道府県名 |
車両の大きさ | 積載重量(積み荷の料には関係なく車両の積載重量) トレーラーはその旨明記する。 |
車両の種類 | 冷蔵車(空調設備のある車両) 保冷車(車両が断熱材で覆われている密閉車) 保冷なし(その他の一般車) |
到着時間 | 24時間表示で何時何分かを明記 |
退場予定時刻 | 荷下ろし終了後すぐに退場するもの 場内にしばらく滞在するものは、おおよそ何時間後に 退場するかについて記載 |
4.調査方法
卸売業者の搬入担当職員による全車両の聞き取り調査
5.特記事項
当日は「みかん」の出荷調整期間であった。
品目別車輌重量別搬入車両台数
20t以上 | 10t以上 | 4t以上 | 1t以上 | 1t未満 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|---|
蔬菜 | 11 | 131 | 189 | 84 | 16 | 431 |
果物 | 2 | 69 | 20 | 6 | 0 | 97 |
加工 | 0 | 3 | 37 | 6 | 1 | 50 |
混載 | 8 | 66 | 79 | 7 | 0 | 160 |
合計 | 21 | 269 | 325 | 106 | 17 | 738 |
品目別車輌重量別搬入車両台数
Ⅱ.築地市場青果部搬入車両調査
この調査は次のような方法で実施した。
1.実施時期
平成12年11月6日(月)
2.調査対象 対象物品
全仲卸業者124店舗の当日に販売されるものの全重量の割合
店舗別総重量については卸売業者からの売上重量報告を対象とした
3.調査内容
仲卸業者
仲卸業者の当日の販売数量について重量を前提として、場内をどのように移動して搬出したかについてその割合をアンケート方式で調査した
- 移動内容
卸売場から直接 特定場所で仕訳をして搬出 自社の車両で搬出 売買参加者等販売先の車両に搬出 卸売場から店舗に搬入 特定場所で仕訳をして搬出 自社の車両で搬出 店頭で販売持ち帰り 売買参加者等販売先の車両に搬出 - 場内移動に要した運搬車数および従事した人数
卸売業者
当日仲卸業者・売買参加者に販売した全数量を重量ベースで調査
4.回答数
仲卸業者124店舗中88店舗
卸売業者からの調査は仲卸業者124、売買参加者当日買受者全員
ただし、第三者販売は除外した。
5.集計方法
回答の無かった仲卸業者については、その取扱重量によりランク分けをして、そのランクの回答者の平均割合を移動割合として集計した。
ランク | (1)20トン以上 | (2)5トンから20トン未満 |
---|---|---|
(3)2トンから5トン未満 | (4)1トンから2トン未満 | |
(5)1トン以下 | (6) |
5.特記事項
- 当日の倉庫より搬出した物は卸売場からとみなし、倉庫に入れた物は除外した
- 仲卸業者の前日残荷、当日残荷は考慮に入れなかった。
資料3 新市場の基本計画づくりの手順と手法(案)
1.基本計画づくりの基本方針
(1)平成14年度末に基本構想、平成15年度末に基本計画を策定することを目標とする。
(2) 基本構想、基本計画づじゅりにあたっては、都が協議のための原案を提示し、新市場建設協議会で協議を行う。
2.計画づくりの手順
新市場基本計画策定のための検討項目(案)
新市場基本コンセプト懇談会
消費・流通・供給構造の変化と卸売市場の将来像
1.食生活と消費の変化をどう見るか?
- 食料消費(パイ)は減少いていくのか?
- 消費者が求める食材は?市場はそれにどう対応?
2.生産
- 供給構造の変化と生産者・出荷者の動向
- 輸入との競合、資源管理の強化で供給はどうなる?
- 流通チャンネル多元化で生産者の市場離れは進むか?
3.末端・中間流通の構造変化と流通再編の見通し
- 小売・流通構造の変化で市場はどうなるか?
- 市場外流通業者を中心とした流通再編の動き
- IT化、グローバル化、商物分離の進展の影響
- 買い出し人が市場に期待するものはなにか?
4.流通構造の変化に市場はどう対応すべきか?
- 市場流通の仮題と今後の方向性
- 市場の将来像構築のための検討仮題(論点整理)
新市場が担うべき機能と役割(コンセプト)は?
- 生産・流通・消費の多様化に対応して、都民の台所、首都圏の基幹市場、グローバルな流通拠点などの多様な機能・役割を発揮できる市場
- 食生活と多様な食関連産業の活動を支える拠点
- 安全・衛生・環境に優れた市場づくり
- 地域と都民に開かれた市場づくり
新市場が持つべき機能と役割発揮のための条件
- 都民の台所として必要な機能は何か?
(食の安全・衛生の確保・リテールサポート機能等) - 首都圏の基幹市場、集散市場のための必要条件?
(荷の積替えや保管のローコスト・オペレーション) - 新市場はグローバル流通の拠点となりうりか?
(グローバル化に対応するための機能は?情報装備)
学識経験者と業界若手による「基本コンセプト懇談会」による自由討議
基本構想の構成要素(基本計画の与件)
新市場取扱規模の想定
商物分離取引 | 市場外物流量 |
通過物取扱量 上場物品数量 在庫・保管量 |
市場内物流量 |
市場のつくり方の基本的考え方
- 従来型の水産・青果・関連の業種別の市場づくりか、賑わい、物流、加工部門など機能別の市場づくりかを考えるか等
- 地域のまちづくりとの連携、都民に開かれた市場づくりのあり方
新市場が持つべき各機能の基本的考え方
1)場内物流システム構築の考え方(比較)
(搬入から搬出までの一環システム構築)
2)温度帯別商品管理と衛生機能
(温度帯別ブツ流量とオペレーションのありかた)
3)リテール・サポート機能の範囲とあり方
4)情報化の考え方とシステム案の比較
(共通システムと個別システムの区分け)
5)環境負荷軽減のための戦略目標
(場内運搬車両、廃棄物、エネルギー等)
6)新市場を担う市場業者のあるべき姿
(求められる機能と経営規模・携帯・数)
7)千客万来の賑わいゾーンの考え方
(関連事業者の役割、都民の右わい創出)
8)顧客サービスの充実方策の考え方
施設整備手法(業界整備ゾーンの設定等)
新市場建設協議会の協議を経て基本構想を策定
基本計画の概要
施行計画
各施設概要(規模、基本機能、付帯設備)
建物構造
施設配置のレイアウト
周辺道路・動線計画(構造とレイアウト)
駐車場計画(免責、構造)
市場システム(システム構成検討と実現方策)
- 物流システム案
- 情報ネットワーク・システム案
- リサイクル・システム案
- 施設管理システム案
- 車輌誘導・管理システム案 等
設備計画
- 電気、ガス、上下水道計画
- エネルギーシステム(非常用)
- 衛生設備、環境対策設備
- 機械設置
周辺交通・道路計画
- 市場出入口、専用側道等の計画
イメージ図(試飲市場のイメージ・パース) - 事業計画
概算建設費の算出
- スケジュール(法手続、設計・工事年度)
新市場建設協議会の協議を経て、基本計画を策定