バナナ
手頃な値段で食べられるようになった高級果物
「手頃な値段で一年中手軽に食べられる果物」となったバナナも、かっては高級果物でした。
東京都中央卸売市場には周年入荷しますが、晩秋から初夏にかけて入荷が多くなっています。東京市場への入荷は、フィリピン・エクアドル産が、バナナの入荷量の約9割を占めています。また、果実全体ではぶどう類やもも類と同程度の入荷量となっています。
年間を通じて主要果物の代表となったバナナは、青く堅いうちに収穫され「保冷船」に乗って冬眠の状態で日本に運ばれて来ます。日本に到着したバナナは、輸入検査に合格した物だけが上陸を許され、追熟室(むろ)で3~5日熟成されると、黄色く甘みや香りが増して、果肉も柔らかくなってから流通します。
特に、台湾バナナは甘みや香りが強く、果肉もねっとりとした特徴があり、例年では4~6月に年間取扱数量の4割程度が入荷します。
健康的な果物の一つとして好まれており、エネルギー源となる炭水化物(糖質)、栄養や成長に不可欠なビタミン・ミネラルなどが多く含まれ、成人病を予防する効果があると言われている食物繊維も多く含まれています。
食べ頃は、黄色く色が全体に回り、シュガースポット(茶褐色の細かな点)が見えた時で、保管は、15℃前後の常温が良いでしょう。
バナナは、生食・ジュースのほかペーストや調理などしても、お召し上がりいただけます。
記事ID:016-001-20240925-007870